一昨日まで霞ヶ浦を舞台に開催されたTOP50霞ヶ浦戦。
既に今年も第4戦。
今大会は私のメインスポンサーでもあるSDGマリンCUPとして開催されました。
昨年末、海外に居る柏木社長から『来季は何のボートに乗りたいか希望はあるか?』と連絡がありました。
私は即答で『チャージャー210エリートに乗りたい』と希望を伝えました。リアルに返答まで1分掛かっていないはず。
昨シーズンまでドライビングさせて頂いたチャージャー198エリートの兄貴に当たる210エリートの走破性の高さは過去に何度か経験していて、同じDNAである198エリートにも一切の不満はありませんでしたが、2022年のTOP50シリーズは霞ヶ浦と北浦が別々に開催され(多くの場合は霞北浦水系戦として開催される)、二試合計6日で絶対数日は荒れる日があると思ってのボート選択でした。
前置きが長くなりましたが、プリプラクティスは計8日を準備しました。たぶん私の中では最長クラスの日程です。
前回、北浦戦プリプラ時は台風が発生していた為に7日のスケジュールを用意したものの結局荒天で4日半しか出来なかったので今回はちょっと多いかな?くらいのスケジュールです。そして今回は全く荒れずに8日間フルで練習できる日程でした(汗)
8日間の内、1日だけ下流域河川を。他の7日は全て霞ヶ浦に時間を充てました。具体的には本湖を2日、西浦方面を4日、東浦を1日。
今回の大会会場は初日2日目は潮来港、最終日はSDGマリン横利根ベース。どちらも北利根川内にあります。
ただ北利根川は各所にデッドスロースポットがあり、会場から下流側(外浪逆浦、常陸利根川方面)と上流側(霞ヶ浦本湖側)は距離的には近いように見えて北利根川を渡るだけで片道30分近くがかかります。
つまりスタート地点から下流に向かうのか、上流に向かうのかは全選手にとって初っ端から運命の別れ道でした。
私は練習でスタート地点から上流側に7日間を費やしたことから分かる様にかなりの時間を霞ヶ浦に充てました。
これは最初から霞ヶ浦本湖を決め打ちしていたわけでは無く、霞ヶ浦の理解度が低いから今まで以上に行ったことのない場所、釣ったことのない場所の理解に費やしただけです。逆に言うと下流側はプリプラで行かなくてもだいたい頭に入っています。
なので直前練習では上流側、下流側を一日づつ練習に充てて最終的に『西浦で勝負しよう』となりました。
まだ夏日も多かった八月後半のプリプラでは、前回北浦戦の延長戦かのようにネコリグのスイミングが凄く釣れていました。
正直『どこでも釣れる』って感じでした。
結果的に本番でメインとなるジグのスイミングでもプリプラ時に1匹だけキャッチしたものの、数サイズ共に明らかにネコリグスイミングに分がある状況でした。
色々な釣り方での手ごたえや、場所の知識の拡充をしていったプリプラだったんですが、とにかく一番感じたのは『西浦にメチャクチャ魚が多い』ということ。
西浦でメインに練習した日は最低で4キロ、MAX6キロくらいまでいく日さえあるほど。
試合も釣り方や狙う場所は変わるかもしれないけどこの『西浦有利』の状況は変わらないような気がしてオフリミットに入りました。
結論から言うと、これに気付いていた選手は多かったと思います。どうだろう1/3くらいは気付いていた気がします。
その上で5位の小森さんのように『行く人も多い上に風が強くて場所が少なくなるとスポットの取り合いになるからあえて行かなかった』なんて戦略を組んだ選手もいました。
さてそんな色々なヒントを得たプリプラから10日間のオフリミットインターバルを終えて、直前プラの二日間です。
途中書いたように初日は霞ヶ浦のチェック。2日目は下流域のチェック。
そして霞ヶ浦ではネコリグが全く釣れなくなってる(汗)
プリプラは28℃だった水温が25℃に落ちたことと、水色もちょっと変わってる。
そんな時に思い出したのが『2019年のTOP50霞北浦水系戦』。時期は全く同じ9月上旬。
その時の記事を読んでもらうのが一番早いけど、当初この時に私は北浦から霞ヶ浦まで走ってジグの釣りをメインにしていました。
ただ今回とは真逆に風が弱く連日真夏日となり、結果北浦側で夏の釣りを展開して7位止まりでした。
逆に今度は秋よりになってあの時のように『ジグ+バルビュータの方が反応良いとかあるかな?』と試行した直前プラ初日はちょっとだけやったジグストで全く違う3箇所でキロフィッシュを3発!
翌日の下流の反応がイマイチだったので、今回のプリプラで得たエリアに2019年に見付けた釣り方をミックスさせてとりあえずは戦うプランでやってみることを決めて試合へと向かいました。
ただ懸念点もあって、大会三日間は連日10mクラスの爆風予報。しかも西浦の半分以上がダメになる北東風。
移動や行った先でのランガンを考えて練習終了後に2点ボートの仕様を変更。
プロップに関してはSDGマリン柏木社長が『黒ちゃん予定通り走るのか?それならブラボーに替えろ。少し楽になる』と私物のブラボー1を貸してくれました。
『必要ならそれくらい買えよ』って思うかもしれませんが、このプロップは今の為替だと25万円ですからね(汗)もちろん何かに当てたらそれで終わり。
そんな『走れる準備』もSDGマリンに全てして頂いて初日を迎えます。
大会初日は3日間の中でもまだ風がマシな予報。
西浦まで走るのはもちろんですが、風を見ながら大丈夫そうな風表も釣っていくプラン。
じゃないと絶対3日間のもたないから。
この日は結局、西浦南面(風表)で2匹、北面で3匹をキャッチでジャストリミット。
4匹は手答えのあったガンダージグライト5gと7gにバルビュータ3.5をセットしたコンビで。1匹だけMSクローヘビダンでドッグ壁でキャッチ。
特に開始30分で風がちょい当たるブッシュで1900gオーバーのキッカーからスタートでノリにノリまくった初日でした。
ただ途中で書いたように思った以上に人も多い。西浦の魚の濃さに気付いている人が多いことも知った初日でした。
明けて2日目。
昨日より遥かに風が強い。
ただ準備してきたチャージャー210エリートなら100%余裕で行って帰ってこれるレベル。
この日もメインは西浦。
9時頃に初日と同じコンビでキロ弱をキャッチして『今日もこのまま最低3匹!』と思うも昼を過ぎてもその1匹のまま。
この日は西浦にモロに吹き込む風向きで、少ない人も更にどんどん減っていって13時になって最後の1人に(汗)
強風でやれる場所の狭くなった西浦では魚が枯れてることを理解して帰りながら他エリアを釣ることに。
ただ帰路に本湖東岸を釣り降っても朝から東岸だけをやっている選手も沢山居るだろうし西浦以上に枯れてそう・・・
『それなら!』と西浦最奥の土浦からほとんど人が行ってないであろう東浦までボートを信じて爆走!
狙いたかったブッシュでキロ弱を追加で帰路となりました。
暫定トップのまま最終日を迎えました。
2位との差は約1500g。
ただそんなことは頭の中にはほとんどなくて、今日も走り回って釣るだけ。釣れば自力で勝てる。
この日もメインは西浦。
決めつけ過ぎず、予選二日間でやっていないスポットや投げていないルアーなんかも織り交ぜながら柔軟に展開出来たと思ってる。
ただやっぱり3日間の同方向からの強風はエリアを半分以下に狭めて、そしてかなり枯れたんだと思う。
最後まで諦めなかったけど、最後の最後で薄氷を渡りきれずに最終結果は3位でした。
単純に最終日キッチリ釣ってきた武田プロと、ビッグウェイトを持ち帰った小林知寛プロが凄かった。そして着いた順位が全てです。
正直、今大会は書いている今も気持ちは整理しきれてないです。悔しい。
ただ同時にタラレバはなくて、例えもう一日同じ日が出来ても同じことをすると思います。
皆んなが期待してくれていたことはもちろん知っているし、間違いなく『ボート性能』が釣果を左右した今大会。結果は3位でしたが、また一つ良い経験が出来たと次への糧にするしかこの悔しさは報われないのかなと思います。
今大会冠スポンサーのSDGマリンをはじめ、様々なスポンサーメーカーのお陰で私のプロ活動は成り立っています。
湖上に出たら頼れるのは自分の力だけですが、今大会ほど周りの大勢の人たちの支えによる心強さの中で戦った試合は過去にありません。
それに報いる為にも、次に同じことがあれば必ず掴みたいと心に誓った一戦でした。
メインタックル
○ラバージグスイミング用
・プロトロッド/シマノ
・メタニウムシャローエディション XG KTF/シマノ
・シューター16lb/サンライン
・ガンタージグライト5g&7g/ノリーズ
・バルビュータ3.5インチ/デプス
○ヘビーダウンショット用
・旧エクスプライド166M/シマノ
・16アルデバランBFS XG/シマノ
・シューター10lb/サンライン
・MSクロー/デプス
ボート チャージャー210エリート/チャージャーボート(SDG Marine)
魚探&エレキ GPSMAP1223XSV、1222XSV、7410XSV(フロント)、GPSMAP8410XSV×2(リア)、フォース(エレキ)/ガーミン(G-FISHING)
バッテリー インパルスリチウム(インパルスリチウム)、オプティマイエロートップ/オプティマバッテリー(GWインターナショナル)