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  1. タックルの『いろは』

グラスロッドのセーブポイント(笑) その2

前回のその1では、現在のバスロッド市場のグラスロッドにはグラス素材のみで出来ている『フルグラスロッド』、『ピュアグラスロッド』と、グラス素材と主にカーボン素材を組み合わせて(コンポジットして)作られている『グラスコンポジットロッド』の二種類があり、『グラスコンポジットロッド』はどれだけの割合グラスが使用されているのか、グラスをどのようなかたちで、どの場所に使用しているかで大きく変わるということをお伝えしました。

そこで二回目の今回は、今市場に多いグラスコンポジットにはどのような種類があるのか、それが実使用でどう違いが出るのかをお伝えしようと思います。

バンタム エクスプライド ゾディアス

ちなみに現シマノラインナップにある約20機種のグラスロッドは全てグラスコンポジットロッドです。

釣竿の歴史を辿ると、始まりはバンブーと呼ばれる竹竿にたどり着きます。その後、グラスファイバーを使用した釣竿が登場し、現在のカーボンファイバーへと変化してきました。
なぜ、竹竿→グラス→カーボンと変化してきたかというと、製造面では加工のし易さ等の事情もあったと思いますが、こと使用面においては軽量化が全てだったと思います。
竹竿からグラスへ、グラスからカーボンへと、中空で薄く(当然軽く)且つ、より高強度な素材に変化することで使いやすく壊れにくい釣竿にどんどん進化してきました。
特に軽量化、及び高感度に関しては2000年代前半は開発のピークだったと思います。

デストロイヤー トマホーク

私が初めて買ったグラスロッドは98年にデストロイヤー・トマホークでした。当時中学二年生(笑)

2000年代前半、長さや硬さを選べるだけグラスロッドをラインナップしているメーカーは本当に数社だったと思います。
メガバス社にアングラーズリパブリック社(EDGE)、スミス社にティムコ社(フェンウィック)、ノリーズ社ぐらいだったと思います。
当時、バスロッド最多ラインナップだったであろうDAIKO社でさえ、ブルーダーに一機種あったくらいでカリスマスティックやコブレッティにはラインナップすらなかったと記憶しています。
とにかく軽いロッドが正義。感度こそが最優先。という時代だったと思います。

そして時代は変わります。

FVR FVRエリート

私が大学生時代に最も使ったグラスはFVRとFVRエリートでした。スピニングもあった凄いラインナップだったと思います。

全国的に魚の数が釣れない代わりに大型化したこの時代。特に琵琶湖では当たり前のように60UPが狙えるようになった時代。
軽いだけのロッドでは多くのアングラーが限界を感じ始め、『トルク』とか『粘り強さ』といったワードを頻繁に耳にするようになったのも2010年頃からです。
バスロッドは軽くなきゃダメという時代が過ぎ、再びグラスロッドが各社のラインナップに加わり始めたのもこの頃だったと思います。
そして同時にレジンと呼ばれる接着剤や、コンポジットの種類にも幅ができ、以前に比べ軽量で多様化されたグラスコンポジットロッドのある今に至ります。

さて、そんな今日の本題であるグラスコンポジットの種類を、大きく三つに分けて私なりの使い分けをお伝えします。

5,6年前の私の自作グラスロッド。主にセントクロイのコンポジットを使用していました。

1.先端付近にグラスを使ったグラスティップタイプのグラスコンポジット
2.グラスよりもカーボンの方が多いグラスコンポジット
3.カーボンよりもグラスの方が多いグラスコンポジット

今回は大きくこの三つに分けたいと思います。
そして、もしグラスコンポジットロッドをお持ちでしたら多くがこのうちのどれかに属すると思います。

オロチXX

メガバス時代に一時、もの凄く愛用したオロチXXのグラスティップモデル。

1.先端付近にグラスを使ったグラスティップタイプのグラスコンポジット

私は一時、このタイプのグラスコンポジットが大好きで2011~2013年頃、非常に多用しました。
ティップだけグラスを使用する(もしくはティップだけカーボンを使わない)ことにより、キャスト時やリトリーブ時にはグラス特有のしなやかさを有しながら、フッキング→ファイトではカーボンの強さを発揮、軽量化にもなるため非常に理にかなったグラスコンポジットロッドです。
私が使わなくなった理由は一つだけ。
このタイプのグラスコンポジットは慣れていない人や、集中して巻き続けないとロックエリアでスタック(根掛り)が多発します。
ソリッドティップの柔らかいロッドでダウンショットをやるのと同じで、砂地なら魚の食い込みも良く何ら問題がないのですが、ロックエリアでは同じダウンショットでも、しなやか過ぎるソリッド部分ゆえにシンカーを岩の隙間に挟まり根掛り多発します。
グラスティップタイプのグラスコンポジットロッドも同様で、ロックエリアでは丁寧に巻けるタイプの人でないとスタックによる根掛りが多発します。
なのでプロでこのタイプのグラスコンポジットを使用している人の多くが、ワーミングに長けているプロが多いような印象です。
ハードプラグで一日、一試合巻き切るというよりは、要所でプラグで魚を使って釣っていくタイプの人におすすめです。

エクスプライド

カーボン>グラスなエクスプライドシリーズのグラスコンポジット。

2.グラスよりもカーボンの方が多いグラスコンポジット

今、市場に最も多くあるグラスコンポジットロッドがこのタイプだと思います。
厳密には1.もこの中に含まれるものがほとんどです。2.に関しては全体にグラス、カーボンを使用しているコンポジットロッドと定義したいと思います。
当然ですがカーボン量が多いため軽量なのもこのタイプのグラスコンポジット。
シマノ製品でいうとエクスプライドやバンタムシリーズで30%前後がグラス素材、今年リリースのポイズングロリアスXCシリーズやアルティマの170M(G表記ではありませんがグラスコンポジットロッドです。おそらく国内で一番高級なグラスロッド)なんかはグラス量は10%前後。
グラス素材のしなやかさと、カーボン素材の軽量感両方を併せ持ったロッドが多く、カーボンロッドから握り替えても違和感なく使用できるのも特徴でありメリットです。
シマノ製品だと170M-Gという7.0ft、Mアクションのグラスコンポジットロッドがどのシリーズにもラインナップされていますが、グラス量の少ないポイズンシリーズはより軽量でカーボンロッドっぽいのは分かりやすいのですが、ほぼ同じグラス量であるバンタム170M-Gとエクスプライド170M-Gについての違いを聞かれることがFショーでは多々ありました。
エクスプライド170M-Gに比べ、バンタム170M-Gの方がベリーから下バットまでの間に多くの補強がされています。
そのため同じ170M-Gですがバンタムのほうがバットが強く、硬く感じるはずです。そのぶん若干の重量増になります。
グラスロッド(コンポジット含む)は全体的にしなやかなためフッキング時に針先の『触れ』は良いのですが、しなやか過ぎるために『刺さり』は良くありません。それを補うために巻き合わせ等のテクニックが必要となります。
そこでバンタム170M-Gはベリーからバットが補強されていることで、グラスロッドの針先の『触れ』と、カーボンロッドの『刺さり』を両立できるように設計されているのだと思います。
バンタム170M-Gはイヨケンさんモデルだと思うので、イヨケンさんらしいダイナミックなフッキングをするアングラーには重宝する170M-Gに仕上がっています。
もっとシャープに合わせたければグロリアスXCを。巻き合わせをしつつフッキングするような私みたいなアングラーはエクスプライドを。と同じグラスコンポジットでも自分に合ったものが使い分けられるのもラインナップの豊富さのメリットでもあります。

ゾディアス

グラス>カーボンタイプのゾディアスシリーズのグラスコンポジット。

3.カーボンよりもグラスの方が多いグラスコンポジット

そして最後はグラス量の多いタイプのグラスコンポジットロッドです。
画像のゾディアスシリーズで約60~70%がグラス素材を使用しています。(260ML-Gを除く)
もちろんこれまでに紹介してきた3タイプのグラスコンポジットロッドの中で、最もフルグラス、ピュアグラスロッドに近いグラスコンポジットロッドです。
当然、グラス量が多いので重量は1.や2.に比べ重たくなる傾向が強いです。
加えてキャスト時の曲がりシロが大きいので、広いエリアへのフルキャストなら問題ないのですが、スポットに対し精度の高いキャストをしようとすると1.や2.に比べ難易度が上がります。
またフッキングに関してもフックが『触れる』のは得意ですが、フックを『刺す』ことが苦手なので巻き合わせとの併用が必須で、慣れないうちはミスが非常に多くなります。
カーボンロッドから持ち替えて違和感が最も大きいのもこのタイプ。
シマノラインナップの中では最も安価ながら、最も玄人向けかもしれないのがゾディアスシリーズを始めとしたグラス量の多いグラスコンポジットロッドです。
ですが、私自身はゾディアスのグラスコンポジットはなくてはならないロッドで、他に代用がきかないのも事実。
それくらい『巻き続ける』ことが好きなアングラーには必要なしなやかさがこのタイプのグラスコンポジットロッドにはあります。

足早に大きく3タイプに分けてグラスコンポジットロッドを説明してみました。
もちろんここまではすべて私個人が感じていること、使い分けなので絶対ではありません。体格やフィールドによって違いはあります。参考程度にして頂ければと思います。
次回、最後のその3はグラスロッドの代用となるロッドについてちょっとだけ書いて終わろうと思います。
長文読んでいただきありがとうございました(笑)

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