昨日まで奈良県は津風呂湖で開催されていたJBジャパンスーパーバスクラシックについて詳細を書き記しておきます。
JBのクラシックは全JBトーナメントの総決算として毎年秋に開催されるトーナメントです。
TOP50シリーズの年間上位15名、マスターズシリーズの年間上位15名、JBローカルシリーズの年間優勝者に権利が与えられます。
特別枠として昨年のクラシック優勝者、他団体ですがWBSトーナメントの年間優勝者にも権利が与えられ、重複取得者がいる場合は順次の繰下げはあるものの、どちらにしても『今(今年)強い全国の50人』を集めて開催されるトーナメントです。
ある意味、その年最もレベルの高い試合とも言えるかもしれません。
私はTOP50シリーズの年間2位で出場権を獲得しました。
ここ数年クラシックの開催は河口湖が中心でしたが、今年は初の津風呂湖開催。
実はクラシックの開催地が津風呂湖に決まった今年初めに、私はすぐにホテルの手配をしたほどで(笑)例年の河口湖開催以上に集中して挑みました。
というのも私が2008年に年間優勝をしてTOP50シリーズの昇格権を初めて獲得したのがこの津風呂湖(JB津風呂湖シリーズ)で、更にはコロナ禍でTOP50シリーズの開催が不明確だった2021年も『なんか試合には出たいな』と10年以上ぶりにエントリーしたのもこの津風呂湖でした。その時は年間2位でした。
その他、U-30ドリームトーナメントでは過去2回実況をさせて頂いたフィールドであり、私にとってある程度の理解度と馴染みがあるフィールドがこの津風呂湖です。
そんな1週間前のプリプラでは1日だけということもあり全体(全エリア)をザクッと見て回りました。
エレキフィールドとしては普段だとそれなりの規模がある津風呂湖ですが、6mの減水ということでかなり狭く小さく感じたのが第一印象でした。
特に右に最も長い入野筋は普段以上に短く狭く感じました。
前週の練習での釣果はイマイチ。
色々試した中で、どの筋もある程度上流のシャローフラットでちょっと深いレンジ(4〜6mとか)をやれば無限にバイトがあるんですが、どれもキーパーどころか20cmあるかないかみたいな魚でとても話にならず。
こういった小型な魚が冬に向けてどんどん深いレンジに落ちていってるってことは間違いなく秋なんですが、なかなか良い魚の居場所は掴めず。
透明度が高いのでシャローを流せば見える超デカい魚(アベレージ2キロとか)が居るには居るんですがこれ系を見て釣るのはリスキーな上に本当に苦手なのでパス。
U-30ライブでも感じていたんですが、津風呂湖名物だった『沖のワカサギを捕食する魚』がほとんど居らず(今年はワカサギがそもそもほとんどいない)、こちらも早々にパス。
となると、定石としては『本湖に面したもっとドン深なエリアのミドルレンジにその中間(1〜2キロ)の津風呂湖的なナイスサイズが居ないかと手を出すと、本湖6mくらいにある高さのあるオダで良さそうな魚が1ヒット(近くに練習中の他選手がいたのでテキトーにやってたら外れた)。
これがミミキング6.8インチのダウンショットだったので、『昔から変わらずロングワーム系効くなぁ』って手答えくらいしかなく、改めてエリアルールなんかを確認して、1週間前の練習は終えました。
1週間ロケや打合せを忙しくこなして、1週間ぶりの津風呂湖は雨の直前プラ。この季節の大雨は身体に堪えます。
完全な雨パワーもあって、明らかに良く釣れた直前プラ。
前週の練習の手答えから『ミドルレンジのオダや立木を全部チェック(試合で精度良く回れる&狙えるように)しよう』とプランを組んでいたんですが、適当にやっていってもバイトがある(汗)
『絶対翌日はこんなことないだろうなぁ』と思いながら、この日は13時に早上がりして(シーズン終盤はソルトの仕事が山盛りだからヘロヘロです)体力温存したんですが、それでも3バイト2フィッシュでサイズはどれも1〜1.5キロクラス。
ルアーは前週同様ミミキング6.8インチとブレーバースリム8インチ。
大好きなもっと太いフルサイズロングワームにはバイトすらなく、スピニングロングワームをメインに戦うことを決めてプラは終えました。
タックルはPEとフロロを両方用意して、シンカーは3.5gと5gをローテ。
メインエリアは大昔から『地図見ただけで良いの分かるよな』ってくらいミエミエな入野筋中流にある一番大きなのベンドエリア。
実際には小さなワンドがいくつかあって地図で見る以上に小さな岬が複数あり、底質の変化(赤土→岩盤とか)も激しく、ミドルレンジの溜まったオダも多いエリアです。
初日は9番フライトと比較的早いフライトを引いたので一目散でこのエリアへ。
初日の朝9時くらいまでは『まだ前日の雰囲気が残っている』と感じるような曇天で、開始1時間で2バイト得るもまさかのどちらもスッポ抜け(涙)
口の中からズルっとワームが抜けてくる感覚が伝わってくる2バイトでした。
試合序盤は確実にチャンスが来たらキャッチしたいとPE0.6号に8lbリーダーの組合せを使っていて、2回目にスッポ抜けた瞬間に『ひょっとしてPEかな』と頭を過り、フロロ5lb通しのタックルにチェンジ。
するとすぐに1400gをキャッチするもその3チャンスだけ、その後は昼過ぎまでノーチャンス。
半ライブ(魚探)、半ブラインド的にたまーにバンクの画面で魚の有無も見たりするんですが、この日の10時くらいから晴れたこともあり明らかに魚が前日までのテンションとは違うのが分かる感じでした。
困ったなぁ。やることない。
そんな中で色々と試したんですが、今年コソ練をしていた『イモ系ワームのロングリーダーダウンショット試してみるか』と思い立ち、急遽リギング。
イモケムシFを1.5mくらいにしたダウンショットを、先程までロングワームで攻めていたようなミドルレンジのオダに沿わせて回っていくと昼過ぎに1バイト。700gをキャッチ。
なんとか揃えたかったけど、14時帰着で移動にも時間が掛かるエレキ戦ってことで追加はならず(涙)
2匹で初日は終了でした。
とりあえず2日目はこれやり切ってみるか。ってテンションで翌日を迎えました。
2日目も前日同様に入野筋の中流にある大小の岬に沈むオダを狙っていくんですが、朝は天気に欲が出てしまいロングワームダウンショットを握る時間多め(汗)
大切な朝の1時間をノーバイトで終えて仕方なくイモケムシのロングリーダーダウンショット展開に。
やっぱりこっちはポツポツとバイトが出て昼までに3バイト3キャッチ。
『サイズが出ない』と思っていたこの釣りも気付けば普通にサイズも混ざって1500g、1キロ、600gの3キャッチ。
入賞圏内まで少し捲って8位入賞で今年のクラシックを終えました。
今泉プロのTOP50最終戦からの3連勝に加えて、お立ち台は全てTOP50選手。TOP10まで広げてもTOP50選手7名という試合でした。
TOP50選手は少し前まで最終戦を霞ヶ浦で戦っており、この試合に向けた準備や練習をほとんど行えなかったはずです。私もそうでした。
この津風呂湖をホームにする選手や、津風呂湖での他大会では優勝を何度も獲得するような選手も複数居るにも関わらず、結果はいつものTOP50トーナメントを見ているようでした。
もちろん私がTOP50選手だからの色眼鏡もあるかもしれませんが、それを抜きにしてもやはりTOP50シリーズが日本の最高峰トーナメントだと私は思っています。
『だから偉い』なんてことは間違ってもないし、釣りの楽しみ方が様々なのは百も承知です。
ただ私は『釣りの腕を試したい』『釣りが上手くなりたい』のであればこのシリーズ一択だと思っています。
私が何度負けて悔しい辛い思いをしても辞めないのはそれだからです。
また来年。年間ランキングで参加権を得て再挑戦したいと思っています。
今大会で私の今期バストーナメントは終了です。
優勝回数はゼロ。悔しさが残る試合ばかりでした。
ただその分、今年も成長を得られたシーズンでした。
今年も手厚いサポートを頂きましたスポンサー各社さま、応援頂きました皆さま、競ってくれた選手全員に感謝申し上げます。
メインタックル
○スリムロングワームダウンショット用
・エクスプライド263L-S/シマノ
・ヴァンキッシュ2500SHG/シマノ
・シューター5lb/サンライン
・ミミキング6.8インチ/ディスタイル&ブレーバースリム/ボトムアップ
○イモケムシダウンショット用
・エクスプライド261UL-S/シマノ
・プロトスピニング2500SHG/シマノ
・シューター4lb/サンライン
・イモケムシフローティング/ジークラック
魚探&エレキ GPSMAP8416XSV+ライブスコーププラス
クラーケン(レンタル仕様)/ガーミン(G-FISHING)
バッテリー インパルスリチウム/インパルスリチウム















