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  1. ルアーの『いろは』

『ANT BLADE』 アントブレード

紆余曲折ありまして、明日明後日のスケジュールで開催されるバサーオールスタークラシック2023のデジタルストラクチャーブースで自分用に作っていた極小&極薄チャターブレードを本当に少しだけですが販売させて頂くことになりました。
ただ単体で使えるものではないので、ちょっと補足説明と解説をバサクラ前の本日UPさせて頂きます。ご参考にして頂ければと思います。

これが今回のブレードの仕様書です。諸々自作。このデータから自作して貰っても構いません(笑)

そもそも作るキッカケは2022年7月に開催された北浦戦でした。
私は最終4位フィニッシュだったのですが、その際日に日に捲り上げて3位に入賞したのがエバーグリーンの吉川永遠プロでした。使っていたのはスピンモグラチャターの3.5g。

私自身、チャターベイトは良く使うルアーの一つで、先月開催された豊英ダムでの艇王で勝利に導いてくれたのも、2021年にTOP50の霞ヶ浦戦で準優勝させてくれたのも(佐々プロが野良ネズミで優勝)チャターベイトでした。
具体的にはどちらもジャックハンマーの3/8ozです。

とてもお世話になっているジャックハンマー。

そんな中でそんなフィネスなチャターベイトはあまり使うことが無かったんですが、吉川プロの結果を見て昨年の7月の試合終わりから既製品同士を組み合わせたチューニングをしてみたり、ブレードを自作してみたりと色々と試してみました。
2022年の霞ヶ浦戦の練習では手答えを感じていたんですが、試合自体はジグスト(ガンダージグライト5g+バルビュータ3.5インチ)で戦い出番は無し。いつ使うか分からないまま試行錯誤だけ続けていました。

個人的にこの『アントブレード』と名付けた極小&極薄ブレードを取り付けたチャターベイトは、フルサイズのチャターベイト(ジャックハンマーとか)と、近年霞ヶ浦水系でも流行っている軽めのジグストのちょうど中間に当たるイメージです。
フルサイズチャターよりはアピール控えめだけど、ジグストよりは手早く巻くだけで使うことができる。
個人的にはチャターベイトというよりは『巻くだけでブルブル勝手に動いてそれなりにアピールしてくれるラバージグ』ってイメージです。その為キャストではなくピッチングなんかで使うこともかなり多いです。
極小&極薄ブレードが本領発揮するのはここで、薄くて軽い為アクションの立ち上がりが良く、巻き始めた瞬間にブルブルと左右にブレードが振れます。ここが小さく、薄くする最大の意味。

パッケージはこんなデザインにしました。もちろん何から何まで自分のイメージを形にしていくだけなんですが(笑)

そんな感じの中、今年7月に開催されたTOP50霞ヶ浦戦でこの自作ブレード(当時はもちろん自己満足で量産するつもりも売るつもりも無かった)を取り付けたブレイクブレード3/16oz(ジャッカル)がメインに。
※今年7月のTOP50霞ヶ浦戦のブログ記事や、貼り付けてある試合中の動画などを是非ご覧ください。
その試合終わりに、デジタルストラクチャー契約プロの山岡さんに偶然実物を見せた際に『デジストが得意な分野やな。沢山作りたいなら相談してみたら?』ということで今に繋がります。
なのでアントブレード自体は私の発案、設計ではありますが、製造はデジタルストラクチャー社です。
デジタルストラクチャー藤村社長には多大なご協力を頂きました。
使用したのはSUS304製(ステンレス)。板厚は0.3mmで私が試作していたものと全く同じです。完全再現して頂きました。

私がこのアントブレードに取り付けることが最も多いのはブレイクブレード3/16ozと1/4ozなんですが、その理由は軽量チャターなのにしっかりしたフックが付いているのと、Vガードが取り付けられているから。

母体にするのはブレイクブレードが最も多いです。

上記したように今回作ったアントブレードは『アピール控えめなフィネスなチャターベイト』というだけでなく『自分で泳ぐラバージグ』的な意味合いもあります。
そうなると当然根掛かりの原因となるトレーラーフックを取り付けるのは嫌だし(=フックが大型でしっかりしていて欲しい)、カバー周りに落とせるように出来れば軽いガードも付いていて欲しい(=Vガードが良い役目をする)となります。

小指の頭と同じくらい小さいのがアントブレードです。

さて、ここから具体的なブレードの交換方法なんですが、まずはこのアントブレードの他に一点だけご用意頂きたいものがあります。

0番サイズの通常形状のスナップ。私はエバーグリーン社のルアースナップを使っています。

アントブレードなんですが、本当にブレードだけの販売なのでスナップが取り付けられていません。
私が使うのはエバーグリーン社のルアースナップ#0番。
たぶんシャッドやミノーなんかに最初から付いていたものを皆さんお持ちだと思います。
わざわざ買わなくてもそちらを使って下さい。

まずデジストの炎マークがある方のセンターの穴からスナップを入れてください。

こんな感じにスナップを最奥まで入れます。

で、もう一つの穴にスナップの先を入れるんですが、たぶんこんな感じでスナップの『レ』の部分が簡単には通りません。

プライヤーなどで握って強めに入れると穴に入ります。

実はこの穴の大きさは最後まで何ミリにするか悩みました。
最終仕様は1.8mmなんですが、これを2.0mmにすると引っ掛かりなく簡単に入るようになります。
『じゃあ何でそうしなかった?』となると思うんですが、そうすると今度は使用している最中にスナップの『レ』部分がこの穴に引っ掛かって抜けなくなったりします。
当たり前ですよね。入り易くなるということは、逆に戻り易くなるってことでもあります。
釣り場でのストレスが一番嫌なので、入れ難いけど現場ではストレスフリーを優先しました。

ここからはチャターベイト本体への取り付け方法。私が良く使うブレイクブレード5gの新品を準備。

ワイヤーは溶接したり、鉛に鋳込まれたりしていないので、こんな感じにアイのワイヤーを開きます。開き過ぎると金属疲労を起こしたり変形したりするのでこんなもんで十分。

ブレード取り外して。

先程スナップを取り付けたブレードの表裏を間違えないように入れて後はワイヤーを閉めるだけ。

こんな感じで完成です。
慣れれば一つ2、3分で出来ると思います。

私が良く使うのは上記したブレイクブレード(5&7g)にレイドジャパンのマックスブレード8g。

ワイヤーが溶接してあったり、鉛に鋳込んであってこの『ブレード交換』が出来ないのが、皆んなが持っていそうなところでいくとデプスのBカスタムチャター(よりによって涙)とOSPのブレードジグ(鋳込んであります)かなと思います。
それ以外はかなりのチャターベイトで交換可能です。

ジャックハンマーSBにも交換して使っています。

注意点としては重過ぎるヘッドウェイト(10g以上)だと動かない可能性があるものがあること(ブレードが小さいのでヘッドウェイトに負けます)、ただそれ以上に大切なのがトレーラーです。

5インチ未満のピンテール系なら大丈夫なんですが・・・

5インチ以上のシャッドテールなんかはブレードが負けます。トレーラーの抵抗が大きくて泳がせ切れません。
アクションが控えめで立ち上がりが良い代わりに、後ろが重かったり大きかったりし過ぎると泳がせ切れないのでご注意下さい。
私の場合はサカマタ4インチを最も多用します。

最後にブレードの大きさ比較。
左上からオリジナルチャター、ジャックハンマー、モグラチャター、ブレイクブレード3/8oz、同1/4oz、同3/16oz、ジャックハンマーSB、アントブレードの順。

大きさも一際小さいですが、薄い(0.3mm)のでとにかくアクションは大人しいです。
通常のチャターベイトをクランクとしたら、ミノーやシャッドを使う感覚だと思って下さい。

こんなパッケージ表裏です。販売元jijijijiji、製造元デジタルストラクチャーです。

プレッシャーが掛かっているフィールドもですが、今までチャターベイトと相性悪いとされてきたクリアなリザーバーやリバーフィールドでも使ってみて頂ければと思います。

クリアな水色でも、または『チャターベイトってあんなブンブン動いて本当に釣れるのかな?』って方にも是非使ってみて欲しいです。プルプル、コチョコチョ可愛く動きます。

なお、今回のデジタルストラクチャーブースでの販売は私が今日パッケージ出来た分だけなので万一足りなくなったらごめんなさい。

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