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TOP50第2戦東レソラロームCUP 小野湖

試合翌日!本日も気合いで更新します。押忍!

第2戦の舞台は山口県は小野湖。

TOP50第2戦の舞台は山口県、小野湖。
前情報としては2002年以来、21年ぶりの開催(前大会は現在琵琶湖ガイドとして活躍中の奥村部長の優勝)で、エレキ限定フィールド(エレキ戦)。
規模としては日本国内最大級のエレキフィールドで全長がおよそ10km。途中上流側は厚東川、太田川に別れるので1.5倍の15kmくらい。
これに当然、それぞれ左岸右岸があるので湖岸線だけでおよそ30km。これに真ん中の浚渫や沈みものがあり・・・
とにかく物理的にも、現実的にも広大なフィールドが小野湖でした。

私は前後最速クラスのエレキの組み合わせですが・・・

私のセッティングで燃費(消費電力)無視の全開走行でMAX10km/h。
つまり最下流から最上流、最上流から最下流までを全開で移動するとどんなに早くても1時間かかる計算です。

会場はインターセクションにあり、上流川は厚東川、太田川の2本に、下流は小野湖本湖。

まだ大会会場がインターセクション(ど真ん中)にある為、どこ行くにも大移動とはなりませんが、一方で大きく分けて厚東川、太田川、下流と3分割出来る中で最初に選択したエリアで進めば進むほど別のエリアへ移動する選択は難しくなります。
先程『端からか端まで最速1時間』と書きましたが、その時間で移動をしようとすると最大容量クラスのリチウムバッテリー(私の場合はインパルスリチウム)でも前後2発づつの計4発が空になります。
これ一般的なボイジャーバッテリー(鉛バッテリー)の3倍の容量入っているので、もし鉛バッテリーでこの距離を10km/hの全開で移動しようとしたらそれだけで10〜12発のバッテリーを使います。しかもたぶんそれだけで全部真っ赤。
どれだけこれが現実的ではないか、且つ広いかがご想像頂けるかと思います。

そんな小野湖を私は初めてだったのでGW真っ只中の4/27〜29の3日間プリプラクティス(事前練習)を行いました。
3エリアを1日づつ掛けてちょうど3日でした。

これが私の小野湖ファーストフィッシュ。

私よりも前に練習を行っていたプロは軒並み『厳しい。釣れない』と仰っていたんですが、たぶん私が行ったタイミングくらいから好転し始めて毎日それなりにバイトもとれて魚も釣れました。
もちろんエリアを見ながら、魚探をかけながらだったのでザクッとしかチェックは出来なかったんですがそれなりに釣れる印象で練習を終えました。

プリプラではまだプリスポーン〜ミッドスポーンでした。

それなりのイメージでプリプラは終了。

プリプラで一番釣ったのは2日目、下流エリアをチェックしていた時でした。
まだプリスポーン〜ミッドスポーンの魚が多かったこのタイミング。
その日は下流の『春っぽい場所』をやれば1200〜2キロクラスが4発釣れて、時間も限られていたので適当に流していったけど(狙えばもっと釣れたと思う)、一緒に乗ってくれていた友人にも『試合では絶対居なくなる魚だし、釣ったこと自体はほとんど意味ないね』なんて言いながら練習を終えました。試合は1ヶ月半後ですからね。
『春っぽい場所』とは浅いエリアの浅いレンジで、更に水温が上がりやすいような場所。つまりスポーニングをするような場所とか、その前後のストラクチャーとか。
具体的には最下流にいくつかあるワンド内の奥の方のブッシュとかオダとか立木とか、そんなとこに投げればそれなりに釣れた。

この時は素早くフラットもカバーもチェック出来るって理由でガード付きフットボールジグにバルビュータの組合せを使ってた。ただの効率重視。

何度も言いますが試合には終わっているであろう春の魚です。この時ももちろんそう思っていました。
ただまさかのこの魚を1ヶ月半後の試合で釣ることになります。

6/2.3.4のスケジュールで開催された今大会(毎年この時期)。
この時期の一番のキーは『いかにポストスポーン(産卵後)の魚を攻略するか』です。
ちなみに私はこの『ポストの魚』を釣るのが比較的得意で、それがリザーバーとなれば更に精度が高くなります。
昨年の弥栄ダムの優勝もそう。

春から夏に移り変わるこの時期に魚の動きとしては涼しい流れを求めて上流(バックウォーター)に向かう魚と、深さと流れを求めて本湖の岩盤(深い)なんかに向かう魚の2種類がいて(もっと細分化されると思うけど大まかに)、当然春の場所(浅いエリアの浅いレンジ)からそこまでの道中のどこかに魚がいることになります。
今大会もそうなることを承知で、その『道中探し』を中心に行なったプリプラクティスでした。
だから春の魚は特段追わなかったし(釣れるの分かっていても)、プリプラの今現在釣れない場所のチェックに大多数の時間を使いました。

1ヶ月ぶりに小野湖に戻ってくる。

5/27直前練習開始。
練習できるのは5/31までの5日間。

まず最初の2日間で上流2本(太田川→厚東川の順)のエリアをチェック。
理由はバックウォーターがあるから魚の数やサイズを目視して、釣れなくても魚の季節感(の進行具合)をチェック出来るから。
ただ田植えの濁りも入っていて見にくいのもあって魚もほとんど見えない(居なくはない)。
正直もっと『夏っぽい』と思っていただけに意外にそんな感じではないことを感じる。
ちなみに本湖で水温は22℃くらい。上流は19℃有る無し。
初日は太田川で1匹、シャローカバー撃ったら産卵後みたいな800gが偶然釣れた。
2日目は厚東川に上り5匹も釣れた。全部シャローカバー絡み。サイズは400〜800gでスタンプの脇とか、木の横とか。

800gくらいの痩せたメスだった。

いやこれまずくない?全然夏に向けた場所で釣れない。
予想より遥かに春寄り。
ただ釣れるサイズが小さいから(キロオーバーとかどこいった?)、良いサイズはたぶんもっと夏寄りの場所に居るはず。
ただここまででそういった場所で一切釣れない(汗)

折り返しとなる3日目は下流エリアへ。この日で全域チェック完了。
やっぱり夏に向かう場所は私には全然釣れず。
頭の中では全く今の季節感が掴めないままプリプラで良かったような浅いエリアの浅いレンジにある良い感じのブッシュを何気に見に行くと1500gくらいの魚が浮いているのを目視。
産卵前か産卵後かは別にしてもまだ大して春の場所から移動できていない(していない)魚も居ることを知る。ただ数は不明。偶然の1匹かも。
この日は適当にブッシュに投げたらギリキーパー(300gとか)が1匹釣れただけ。

ここまで1匹、5匹、1匹。キロアップのキャッチはゼロ。
絶賛迷走中(汗)
ここらへんから徐々に焦り出して多くの仕事連絡を一時中断(こんなことここ5年で初です)、取材や撮影の連絡も『試合終わりまでは連絡してこないで欲しい』と言ってしまうほどでした。

残り2日。何とか少しでも掴むために頑張る。

残り2日はとにかくここまで春寄りの場所でしか釣れていないから(絶対試合中か試合前に居なくなる魚)、夏寄りの場所で何とか釣る方法や釣れるエリアを探して必死。
シャローカバーとか釣れてももう一切意味ないから、釣れるの分かってても(実際には本番でどれだけ釣れるか分からんけど)手を出さず、とにかく深いとこや、流れが当たるような場所を中心に、全域にチェックしてあった小さなインレットを全部回ってみたりもした。
結果的に後半二日間はノーフィッシュ。
メチャクチャ弱いカードだけでこの試合を迎えることに。
大富豪でいう10が手持ちの最強カードくらいな感じです(汗)

掴めてないだけにリズム作りやすいようベイト中心にセレクト。

正直、かなり不安を抱えて試合は迎えました。
戦前の予想としては2日間サイズ問わず1匹づつでも持ち込めば予選通過なんじゃないかとも選手間では言われていました。
事実、初日2日目共に点数が埋まらなかった(40位まで埋まらなかった)んですが、同時に『見つけている上位はかなり釣るんじゃないか』とも皆んな思っていました。
そして、私は悩みながらも数が釣れた(でもサイズを出せなかった)厚東川のカバー撃ちは後回し。釣れる保証もないし。
なら最下流エリアでまだスポーニングエリアにそれなりのサイズが残っている(可能性のある)シャローをやろうと決めて初日を迎えました。

初日は唯一の雨予報。

スタート後、選手は3エリアに綺麗に3等分されたようなイメージでした。ちょっとだけ太田川エリアが多いかも。
私は一気にシャローワンドが多い最下流エリアを目指して、まさかの1ヶ月半前のプリプラ時に『試合では居なくなってる』と判断していた魚をよもや狙うことに。
こんな試合って過去にあったかなぁ。

と思っているとまさかの朝から2連続でノンキーだけどキャッチ。ギャップジグ9gにバルビュータ3.5の組合せ。
ノンキーだけど雨効果を感じながら撃っているとたぶんプリプラで釣ったのと全く同じブッシュから1900g!
ちょーラッキー!釣れた!
そのまま基本は同ジグの組み合わせと、もうちょっと濃いカバーには9gテキサスのバイズクローポートリー3を撃っていって昼前には1600gを追加!

ギャップジグのトレーラーにはバルビュータ3.5インチ、9テキサスはバイズクローポートリー3インチ。

下流のシャロー撃ちは釣れても釣れなくてもお昼までと決めていたので、午後からは予定通り直前プラで最も魚から反応を得た厚東川のシャローを撃ちながら上るもノンキーorギルバイトばかり。
予想通り直前練習後半と試合の朝からそれなりに抜かれて釣れ難くなっている感じ。
結局、追加できずに初日は2本で終了。

2匹3518gで5位スタートの初日。

初日、後半は厚東川最上流手前まで上がると最上流には薮田プロと三原プロが居た。
まだ魚の数が少ないはずの夏の魚。
私は春側の魚の残りに手を出したけど、彼らは夏側の先頭の魚に手を出してる感じ。
2人もかなりしんどい試合だったと思う。(楽しい、楽しくないではなくて芯を食ってるか食ってないかという話)

ここまで書きましたが、私の今大会はここで撃ち留めです。

2日目は初日と同じように下流を撃ち、後半はもう一つの川筋の太田川を上り、3日目は時間が短いので下流域だけを。
後半2日間ももちろん集中して釣りをしましたがノーチャンスでした。

途中書いたように『終わっていくパターン、減っていく魚』なのは重々承知していました。
2日目始まる時点で頭の中であったのは『初日の2匹のお陰で予選落ちはない。そうなるとここから何が自分にとって一番可能性が高くて、上位(具体的にTOP5)に居続けられるか。初日からぶっちぎってる佐々プロ、青木唯プロを追いかけるのは無理。事実上の3位が最上位。そうなると300〜500gを残り2日間3匹づつ持ってきて合計2500gくらいを追加するのは初日の後半、自分のスタイルを考えるとかなり無理。可能性があるとしたら残りの2日間で初日釣ったようなサイズを春の最後の残りでもなんでも良いから2匹釣ることを目標にした方が現実的』でした。
最終成績は19位でした。

ちなみにもちろん途中途中では夏に移行した魚の釣り方を探したり、試行錯誤もしてみる。春の魚が減ってるってことは夏側は増えてるはずだから自分に攻略できる手段が生まれたり、魚が出てくるかもしれない。でも無だった。
そして2日目は太田川最上流まで行くと小林(知寛)プロが最上流で1人釣りしてた。(たぶん上流側2kmくらいは誰も浮いてなくて独占だったはず。ただそれくらい明らかな夏の魚も少ない)
小林さん、薮田くん、三原くんは私とは真逆に夏側に振り切って戦った組。

お立ち台の面々。青木唯プロの優勝、佐々プロが2位。3位決定戦は薮田プロが夏の魚3日間倒して獲得(笑)

試合結果としては皆さんご存知なように青木唯プロ、佐々一真プロの壮絶なデッドヒートでした。
上位2人に関しては本人の発信を見て頂いた方がリアルだし、私がコメントできるレベルにありません。ごめんなさい。
お互い全く違うエリアなのに3日間で14キロ釣ってきてその差は100gちょっと。3位だった薮田プロとは7キロ半の差。倍以上。

久々に凄くしんどい試合でした。
釣れなかったからというのもありますが、基本『減る側(今回だと春側)』の魚を狙うのは凄くしんどいです。本来手を出すべきではないのが分かっていて(だって減るんだから)、手を出さなければいけない(それしかない)状況は集中力を保つのが凄くしんどいです。
冒頭で『梅雨時期のポストスポーンの魚攻略は得意な方』と書きましたが、これはいつも夏側の魚をちょっとづつ前倒しで攻略していたからなのは自分で分かっていて、だからこそそれと逆行することしか出来なかった内容は自分の力不足だったからです。

こんなん書かずに『自分の釣りを信じて撃ち切った』『逆転を信じてキーパー取りに行かずキッカーだけを狙った』って書いた方がそれっぽいんですが、それは完全な嘘で『終わっているの分かってても春の場所を撃つしか出来なかった』『キーパー取れる保証があるなら狙ったけどそれすら見つからず確実には狙えなかった』ってのが私の今大会のリアルです。

このカードしか手持ちがなかった。

初日の結果を見て期待してくれた方もひょっとしたら居たかもしれなくて(スコアしか見れなければそれで当然です)、ただ自分にはこんなことが起きていて、こんな葛藤と足掻きをして試合をしていたことを皆さんに知って頂けたらと思います。
19位。平凡な成績です。
特段注目されることもなく、ここまで(心の中まで)書く必要があるのかも考えましたが、この14キロというハイスコアで熾烈な優勝争いが行われた試合で私みたいに全選手が足掻いていたことを知って頂ければ幸いです。
そして私はいつの日か『あの試合で減っていく魚を狙うしか手がなかった惨めな経験』がどこかでまた糧となって何かに繋がるようにこれからも努力するだけです。

今大会もスポンサーメーカーさま、応援してくれた皆さん、そして運営にご尽力頂きました皆さん。本当にありがとうございました。
また必ず輝くことを約束します。

メインタックル

○ギャップジグ9g用
・エクスプライド168MH-S/シマノ
・22メタニウムシャローXG KTF/シマノ
・マスティフ16lb/シマノ
・バルビュータ3.5インチ/デプス

○9gテキサス用
・エクスプライドプロト/シマノ
・20メタニウムXG KTF/シマノ
・マスティフ16lb/シマノ
・バイズクローポートリー3インチ/ベイトブレス

魚探&エレキ GPSMAP8416XSV、1222XSV、ライブスコーププラス、ライブスコープXR
フォース(フロントエレキ)/ガーミン(G-FISHING)
バッテリー インパルスリチウム/インパルスリチウム

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