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セバスチャン・ベッテル

今年も残すところあと二日。
今年中に書きたいネタはいくつもあるのですが、全てを書くことは不可能なので・・・
今日はコチラにしました。

かなり前のことになってしまいますが、11月の頭に2008年のF1が終了しました。
今年は最終ブラジルGPのファイナルラップまでワールドチャンピオン争いがもつれ、
残り3周の次点でハミルトンがベッテルに抜かれマッサの優勝になりかけたのにも関わらず、
ファイナルラップの最後数コーナーでトヨタのグレッグをハミルトンがかわして1P差ではあったものの、
結局はハミルトンがWチャンピオンでした。
WチャンピオンがシリーズP二桁台というのがかなり珍しいし、その中でマッサとハミルトンは1P差だったわけで・・・
見てる側にしたら面白いシーズンだったと思います。
ってなわけで、そんなことはどぉでもよくてですね。
僕の中で今年一番面白かった(興味を持った)のが第14戦、イタリアGPでした。


優勝したのはトロロッソのベッテル。
※以下F1を知らない方のために。
はっきり言ってこのトロロッソ(前ミナルディ)というチームですが、F1の中で1,2を争う弱小チームです。
多くの方が知っているフェラーリやルノーとは違い、バックに企業が付いている訳ではないので、
極めて個人に近いレベルで経営されているチームです。
もちろん資金力、技術力にも大きな差があり、速いマシンを作ることは極めて難しく、
F1において、マシン性能が最も重要なわけで(ドライバーよりも)本来であれば勝つことなど不可能なチーム。

元々ベッテル自身、過去の成績を見ても雨天でのレースを得意としているレーサーであり、
優勝したイタリアGPも雨天でのレース。
イタリアGPでの雨天というのは比較的珍しく、フリー走行(練習&予選みたいなもの)の金曜日では大雨だったようなのだが、
当初、その後の土日は雨は上がるとの予報が出ていたようで、
多くのチームが雨の金曜日に無理して走っても、車とドライバーに無理をさせるだけ。
と、ほぼ全てのチームが午前中にはピットを閉めて、帰っていた。
しかし、そんな中時間いっぱいまで走行を続けたのがトロロッソのベッテル。

彼曰く、
経験の浅い僕が、少しでも上に行くには皆が休んでいるときに努力するしかない
と金曜日の走行後、言っていた。
そして、予報に反し土日とも両日雨。
前日、雨の中走りこみ、ラインの見えていたベッテルは見事ポールポジションを獲得。
もちろんトロロッソ(前ミナルディを含めても)初の快挙。
この時ですら、上位チームからは『ガソリンの量を減らして一発出しただけ』と言われていたが・・・(それぐらいトロロッソの車は遅い!)
日曜日の決勝も最初は晴れていたものの、またしても途中からのゲリラ豪雨。
結果、ベッテルはポールトゥウィンで初優勝を決めた。

おそらくF1でトロロッソが優勝する確率など1万分の1ぐらいしかないだろう。
彼は、F1の中では環境に恵まれているとは言えなかった。
入れたチームは最弱。しかし最初からルノーやBMWなどの強いチームに入れる若手も居る。
しかし、その与えられた厳しい環境の中でも自分の努力で掴み取った優勝。
そして、来年からはレッドブルに移籍が決定している。
かつてのセナやMシューマッハがそうだったように、時代を作るほどの人物は皆最初は厳しい環境の中でのスタートなのかもしれない。
※事実、セナもシューマッハも最初は弱小チームに在籍し、雨のレースの中でビッグネームを倒しての優勝をし、その才能が認められその後有名チームと契約。

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