今大会も当ブログは試合翌日更新で第4戦ケイテックCUPの模様をお伝えします。
毎年、桧原湖戦は9月の第二週か第三週に行われることが多いのですが、今年は9月第一週の開催となりした。
それによっていくつか例年とは違う点がありました。
まずは例年のスケジュールであれば大会2週間前まで可能ならプリプラクティス(事前練習)はお盆休み明けに行うことが可能でしたが、今年は一週早いため『お盆休み前』に行うか、『お盆休み真っ只中』で行うかの2択でした。
私は前者の『お盆休み前』を選択し、8/1から8/6までをプリプラに充てました。
2点目の例年との違いはこれまた例年よりも少し早い開催による『季節感の違い』です。
9月頭の桧原湖はおそらく夏と秋に移行期に当たる可能性が高く、もう1〜2週遅い例年は沖に溜まったワカサギの当歳魚を捕食している魚を攻略するパターンが王道でしたが、果たしてどこまで秋感が出るのかは未知でした。
また単純な季節感だけでなく、桧原湖は秋?冬?水位に向けて例年9月に大きく減水するのですが、果たしてどこまで減水した状態の試合になるかは私には未知でした。
結論から言うと、まさに夏から秋への移行期真っ只中に開催された第4戦だったと思います。人によって感じた季節感は違ったかもしれないけど少なくとも私はそうでした。
様々なエリアやレンジに魚が居て、例年に比べてどこにでも可能性がある。
水位もトーナメントウィークだけで1m弱減水し、夏水位から一気に秋水位になっていったように思います。
朝夕はかなり肌寒い、なのに日中は蝉が鳴いてる、陸上もそんな感じでした。
さてプリプラに時計を戻すと、6日間のうち3日間は今を釣ってみて、残り3日間は例年の秋に良くなる当歳魚のワカサギを模したマイクロワームを用いたテクニックの練習に充てました。
正直、なんだかんだ時期が早いとか言っても試合ではマイクロワームを用いた勝負になるんだろうなと思っていました。
私は2年前の試合終わりから練習を始めたマイクロホバストを始めとしたこの手の釣りは、一昨年&昨年と必死に練習して、昨年同時期の第4戦はこのテクニックのみで戦い23位で昨年の桧原湖戦は終えました。
試合ブログにも書いていますが、試合前から『あえて』やることを決めてを挑んだのが昨年でした。
もちろんそんなのじゃ勝ちなんか絶対無いのは分かっていたけど、必要だと思って取り組んだのが昨年。
今年はそれに『ある程度フレキシブルさを加えて攻める』予定でした。
早い話が『普通に試合をする』で、昨年同様マイクロワームを用いた釣りがメインになるだろうけど、エリアやルアーなどは固定せずにしっかり桧原湖を攻略していくつもりでした。
そんなこんなで『プリプラの時の今』も『例年試合で良くなるワカサギ当歳魚のマイクロ系の釣り』も両方練習して過ごしたプリプラでした。
さて、1ヶ月ぶりに桧原湖に戻ってくると、まず水位はほとんどプリプラから変わってない(汗)
ここから一気に落とすらしい(事実落とした)けど、どこまでかは分からない。もちろん雨次第でもある。
加えて水温も高く、まだまだ日中は25℃超で秋というより夏終わりか秋初めかみたいな装いでした。
そして案の定、釣れ方や魚のポジションはプリプラからそんな変わってないのでは?みたいな雰囲気でした。
ただ唯一、プリプラから変わっていたのは『何をやってもたいして釣れない』ってこと。
直前練習2日間は朝から晩まで色々試すも初日5匹、2日目(しかも朝は雨)に至っては3匹しか釣れず(汗)
サイズを狙ってとかではなく、数を釣ろうとしてもあまり反応がない。
中でも特に『コレやったらノーフィッシュかも』と思ったのが『マイクロホバスト』で、あれだけ2年間&今年も練習したのに全くと言っていいほど私には手答えがない状態でした。
もちろん私の『技術不足』なのもありますが、最終リザルトを見るとコレ系が得意な選手ですら今大会中位で終わったり、予選落ちで終わったりしています。
とれだけ破壊力がある釣りでも、毎年同じではない、変わらないことはないってことを痛感しました。
個人的にはこの『バンクのミドルレンジ(5m前後)のボトムに付いている魚』が最も可能性を感じていて、プリプラからアベレージが800〜キロと良かったのと、直前プラでも連日複数匹キャッチしていたので、とりあえず初日はコレから入ろうと決めて練習を終えました。
ちなみにマイクロホバストでは直前プラ2日間でノーキャッチ。
本来はシャローとかのチェックもしたかったのに、私にはそこまで時間が無く直前プラ2日間は終了しました。
大会前日オフリミット(練習禁止日)は丸一日掛けて準備をするのですが、どうなっても良いように色々想定してタックルを組みました。
もちろん上記したバンク用のタックルを最も気を使って準備したんですが、季節が進行してマイクロワームがいきなり有効になる可能性もあるし、ボイルだらけになってボイル撃ちばかりになるかもしれない。
直前プラでさえ数は釣れなかったから更に何も通用しなくなって、サイズ狙いどころか3匹リミットすら危うくなるなら600gとかのアベレージサイズを狙う可能性すらある(あって欲しくないけど)。
そんなことを考えながら準備していたら合計18タックル。過去イチのタックル数だったように思います。
今大会、初日だけ終日雨予報で、2日目3日目は晴れ予報。
普通に考えれば『初日どれだけ釣れるか勝負』になるはず。
予定通り、スタート後は馬の首エリアの各岬のバンク〜ミドルレンジをファストヘッド3.5gにサカマタシャッド5インチをセットして、オフセットジグヘッド的な感じに使って狙っていく。
プラではずっと最低800gで普通にキロフィッシュが狙えた釣り。
例年、サイズが狙えるので人気となる馬の首エリアですが、直前プラでサイズの割に軽い(痩せ気味)の魚が多かったので『例年よりも人少ないかな?』と思っていたけど、本当に予想以上に少なくていつもの1/3とかの人数。
『ってことは皆んな早稲沢とかのフラットのワカサギ付きの魚狙ってるの?俺には無理なくらい難易度高かったんだけど・・・』と不安になりながらも自分の釣りを淡々と。
日に日に減る水位の影響か、雨の影響か、全く魚からの反応が無く、一通り馬の首エリアでやりたいところを終えると気付けば10時(汗)ノーフィッシュで3時間(汗)ヤバすぎる。
魚はちょくちょく魚探に映るのに(居なくなってはない)全然ダメで痺れを切らせて『とりあえず魚釣ろう』と、よもやの月島南エリアへ。
月島南は魚は多いけど、サイズが伸びにくい印象でアベレージ600〜650gくらい。
これを揃えて何になる。と頭で思いつつも、フラットのワカサギ捕食している魚も釣る自信はないし苦渋の決断(汗)
そして10時に月島南に行くと誰も居ない。皆んなどこで釣ってんだろ(汗)
もう大会初日この後はメチャクチャ焦って、精神状態もグチャグチャ。
月島南でメインにしたのはカバースキャット3インチのボトムズル引きなんだけど、焦って焦ってすぐに浮いてきちゃうし、バイトは遠いし頭はピヨピヨ。
オマケに同エリアの浅い側で藤川プロ(最終5位)が終始竿を曲げてて精神的に追い詰められまくっていました。
何とか1時間に1バイトくらいをカバースキャットで拾っていって3匹目が揃ったのが14時過ぎ(汗)帰着1時間を切ったタイミング。
ウェイトは650g、650g、550gの3匹で2キロにすら届いていない。オマケにちょっとマシだった750gは目の前でバラすし、『ヤバいヤバい』しか言ってない大会初日。
何と掻き集めた3匹では41位の5P(参加点)スタート。
TOP50シリーズでは41位以下は参加点のみで最下位まで一緒の点数。
1匹釣れるかどうか、ノーフィッシュが10人以上出るようなフィールならいざ知れず、ノーフィッシュがほとんどあり得ない桧原湖ではこの差をひっくり返すのはほぼ不可能なライン。
ただ2日目に向けて『逆転の大勝負』なんかは考えてなくて(それは勝負ではなく博打だから)、天候もガラッと変わるので改めてしっかり釣っていこう。攻略していこうというのが頭にありました。
強いて言えば『せめてポイント権内(40位以上)にはしたい』という思いくらい。
2日目も初日と変わらず馬の首エリアからスタート。
今回の桧原湖は馬の首エリアは選手が本当に少ない。皆んなどこで釣ってるんだろうってくらい。
最初の数投は初日同様、サカマタシャッドのバンク撃ちからスタートするも昨日に比べてボイルや水面直下での魚の動きが凄く激しい。
雨の初日よりも遥かに多い。
そこでボイルに向けてポッパーを試したり、I字を引いたり、マイクロホバスト投げたりするも距離が近過ぎる(20m以下)とすぐ沈む。全く見向きもしない。
そこで巻きキャロに使おうとセットしていたK-1マック50を結んだキャロ(1/2oz)を遠投してボイルを撃つとすぐに700gくらいが釣れた。
この魚じゃまだまだ小さいんだけど初日よりはマシ。
この魚でちょっと落ち着けて視野が広くなり、ボイルの箇所や魚の水中の動きをみていると大体どこをワカサギの幼魚が通ると、どこから魚が出てくるのかがなんとなく分かってきて『それなら先にバスの通り道にルアー置いておいたら喰うんじゃないか』と思い最初はI字ルアーを置いておくと見にはくるけど寸前で見切る。
そこでプリプラで馬の首の立木にずっと浮いてるバスに色々試して反応が一番あったドリフトフライエラストマー2.5インチに0.3gのネイルシンカーを刺してほぼサスペンドにしたものを同じ場所置いておいて放置。
するとこのリグで1時間の間に3連発。
しかも1匹はキロクラス。他の2匹も850gと800gのナイスフィッシュ。
ただ8時半くらいを目処にボイルも水面下で動き回る魚も激減して終了。
そこからエリアだけは初日と変えず馬の首エリアに絞り、バンクからズル引いてくるのではなく、浮いている魚付近に投げて水面下でルアーを漂わせて気付かせる作戦にシフト。
ちょっと深いところ用にネイルシンカーを0.3gから0.45g(デッドスローシンキング)にしたものなんかも駆使して2匹を追加して1匹が850gで入れ替え。
朝のボイルを除けば2.3時間に1バイトだけど、朝の時点でウェイトがまとまってくれていたお陰で集中してやり切れた。
実はこの釣りはTOP50の小林(知寛)プロに以前教えて頂いたもので、春の七色ダムで同選手がラストエースで良く行っているテクニック。
昨年の初戦(七色ダム開催)で凄く詳しく教えて貰って、小林プロ曰く『春のジャークベイトだと思え』と言われて凄くイメージが湧いた釣りでした。
※今大会終了後、小林さんには使わせて頂いたことと、お礼を直接伝えました。
当落線上ギリギリだろうなと思って2日目の結果発表を待つと、本当ギリギリ予選通過の30位で名前を呼ばれました。
初日5Pから予選通過したのは自身初めてだと思います。
と、同時にもう1日この釣りを煮詰められることが猛烈に嬉しかった。
この日の夜、改めてリザルトを見ると2日目あとたった10g軽かったら2日目の順位が1つ下がり、重量ポイントも1つ下がり、トータルからマイナス2ポイントで31位だった吉川プロに負けて私は予選落ちしてた。
コレに関しては完全に運だったけど、初日どん底だった流れがちょっと戻ってきたなと思った瞬間でした。
最終日決勝は2日目と同じプラン。
特に2日目のように朝は色々試さずに、見つけた釣りをとにかく高精度で集中して。
最終日のフライトは順位順なのでドンケツスタート。
一つ前は同じシマノチームの佐々プロ。
今大会、馬の首エリアで終始戦ったのはこの佐々プロ(私のメインエリアの一つ北の岬をずっとやってた)と、デプスの掛水プロと私の3人だけだったと思います。
特に掛水プロは途中からお互い『全く同じ魚狙ってる』ってことには気付いているくらいでした。
そんなこんなな今大会の不人気エリア馬の首から3日目もスタートしたんですが、前日よりもボイルも動いてる魚も少ない。半分くらいかな?
さらにルートがより岸側になっていて、ワカサギの幼魚もバスもすぐに出ていっちゃうか潜っちゃう。
そんな中でも同リグで朝はなんとか3回喰わせて1キロ、980g、620gの3キャッチ。
キロクラスが朝から2本も入って最高のスタート。
前日と同じように8時半には魚が全く浮かなくなり、そっからは馬の首エリアの立木やスタンプを一つづつ回っていって10時頃850gをキャッチで620gと入れ替え。
かなりまとまったウェイトになって最終日を終えました。
苦しんでいる選手が多く、10コくらいはジャンプアップを期待していると10gくらいの団子状態でまさかの9位まで捲り桧原湖戦を終えました。
順位に反して、かなり綱渡りな試合で釣った匹数ですら初日3匹、2日目6匹、最終日4匹と本当にギリギリで、朝のプライムタイムがなければ2.3時間に1キャッチくらいしか出来ていない紙一重な試合でした。
よくよく試合後に考えてみると、トーナメントweekで一気に1m弱減水したことにより、当初狙っていたバンクに付いていた魚が沖に出たり、動き回ったり、立木に着いたりしたんだと思います。
エリア的にも馬の首エリアは痩せた個体が多く、早稲沢沖なんかのベイトもバスも選手も多かったエリアに比べればポテンシャルも低かったのは間違いないと思います。
ただ同時に選手に掛けられるプレッシャーも低く、なんとか最終日も機能したんだと思っています。
そういった意味で魚釣りの『正解』って本当に難しいです。
単純に『最も魚が多い場所』や『大きい魚が最も多い場所』が必ずしも正解とはならない。釣れなきゃ意味がない。
一方で今回の私のように大局に対してマイノリティな場所やポテンシャルであっても、戦い方や見方一つで結果は大きく変わります。
どの道を選んで、どんな戦い方をするか。は人それぞれ。結果も自分次第。
本当に難しい試合で、桧原湖やスモールマウスバスを得意とする選手でさえ中位だったり、予選落ちする中でなんとか活路を見出せた試合でした。
結果が悪いと誰しも投げ出したくなるし、思考を停止させて作業になってしまうことももちろんあります。
ただそんな中で集中し続けたことと、ちょっとの運を掴めたことで最終日まで戦えました。
昨年は苦手な釣りをなんとか克服する為に、必死に頑張ってなんとか最終日まで進みました。
今年はそんなことを考える余裕すらなく、必死にどうやったら釣れるかを考えてあっという間に過ぎた3日間でした。
残すは次戦最終戦。開催場所は霞ヶ浦水系全湖戦です。
今年一番気合いを入れて挑むことを約束します。
今大会も応援頂きました皆さま、手厚いサポートでご協力頂来ましたスポンサー各社さまありがとうございました。
メインタックル
○ドリフトフライ用
・エクスプライド259UL/シマノ
・ステラC2500SXG/シマノ
・エリアトラウトインフィニティ0.2号/バリバス+Vハード1.2号(リーダー)/サンライン
・ドリフトフライエラストマー2.5インチ/ジャッカル
○K-1マックキャロ用
・エクスプライド266L/シマノ
・ヴァンキッシュ2500S/シマノ
・プロトハードブル0.5号/シマノ+ Vハード1.5号(リーダー)/サンライン
・K-1マック50/ハンクル
○カバースキャット用
・エクスプライド1610M-S/シマノ
・アルデバラン31HG/シマノ
・シューター12lb/サンライン
・カバースキャット3インチ/デプス
ボート チャージャー210エリート/チャージャーボート(SDG Marine)
魚探&エレキ GPSMAP8416XSV、1223XSV、7410XSV(フロント)、GPSMAP8410XSV×2(リア)、フォース(エレキ)/ガーミン(G-FISHING)
バッテリー インパルスリチウム(ボブズマシンジャパン)