今回のブログ記事はもちろん一昨日まで参加していた中国トーナメントへの参戦記的なものではあるんですが、本題としては『今後、中国トーナメントに参加する可能性がある方々』へ向けての羅針盤となるべく書き記す形を意図的に取ります。
北米やヨーロッパ圏への先駆者たちは沢山居られますが、まだ中国に安定的に且つ、計画的に参戦することを書き記された物が今現在は一切ありません。
今後数年の間、本記事がその礎となりましたら幸いです。
さて今大会は春(4月)に草深プロと参戦した中国XAAトーナメントで優勝したことで出場権利を獲得し参加してきました。
昨年の同シリーズの年間上位者や、私たちのような各戦の優勝者が招待される決勝戦で、いわゆるクラシック的な位置付けの大会です。
もちろん賞金も高額で、日本国内トーナメントの最高額と同等かそれ以上が用意されていました。
当初は『参戦するつもりはありませんでした』。
というよりも『参戦できない』が本音で、開催がTOP50第2戦の翌々日からの2日間で、どれだけ強行スケジュールで行っても大会会場ホテルに着けるのが最速大会前日22時頃。
日本(今回は関空)から上海まで飛行機、そこから新幹線を4時間以上乗って辿り着く必要がありました。
『出よう』となったのは5月頭頃。
4月の大会終了後、私のスポンサーであるシマノ社の現地法人や、草深さんのスポンサーであるダイワ社の現地法人、その他私たちが4月の大会で優勝した際にメインしたアイテムたちはその後、中国本国で非常に良く売れました。
ちょっと専門的な話になりますが、いくつかの製品は一回のオーダーではなく『アーリーオーダー』と呼ばれる『1年間で毎月いくつ納品してくれ』というオーダーになった程で、関係者から『出られるなら出て欲しい』と要望をされて二人で『無理してでも出ようか』となりました。
出場に際し、私は直前までTOP50を戦っていたので草深プロが1人で3日前に中国に行ってくれて2日間プラをしてくれていました。本当にありがとうございました。
『黒田や草深さんはシマノ、ダイワやBKKがスポンサーだからそりゃ行けるよな』と同業者の方は思うかもしれませんが、日本メーカーの製品は沢山輸入されているし、現地法人がなくてもディストリビューター(中国の輸入業者や輸入小売店)と取引きされているような日本の主要メーカー(20〜30社)であればディストリビューターに相談すれば100%協力してくれるはずです。だってそれで活躍したら絶対自分が取り扱う製品は売れるから。
『どれくらい経費が掛かるのか』という部分が非常に重要だと思うのですが、ザクっと航空券代が往復8万円ほど(上海まで)、そこから再び飛行機か新幹線で各地に行きますが2、3万円あれば往復出来ると思います。
ホテル代はかなり綺麗なところで日本とほとんど同じ(数千円)。タクシーは日本よりかなり安い(かなり走って3000円とか)のと、全てUberタクシーみたいに事前目的地指定で事前支払いなので変なことをしなければぼったくりとか99%ないです。
なのでだいたい1試合15〜20万円あれば参戦可能です。
私(静岡県在住)からすると桧原湖(福島県)の試合に出るのとほとんど同じコスト感です。
実際の釣りに関して、中国最大のメリットは『時差が1時間しかない』こと。時差ボケはゼロで済みます。
上海までであれは関西から2時間、関東からでも2時間半で着きます。
飛行機で福岡のちょっと向こうまで試合をしに行く。くらいの感覚です。
北米同様、『競って楽しむ』という文化が日本より遥かに馴染み深い国民性なので、こういったトーナメントや試合は釣り人皆んな凄く積極的です。
4月の前回大会、そして今回の決勝大会ともにライブ配信が大会中ずっと行われ、同時接続が常時3万前後、大会翌々日の今現在で総視聴回数は800万ほどでした。私たちにもライブカメラが載って配信をされていました。
日本国内だと、最も盛り上がるトーナメントのライブ配信で同時接続は最大で1.2万ほど、半年以上経った今現在で総視聴回数は45万ほど。
もちろん元々人口が10倍違うし、どのレベルの人が見ているのかは日本と中国で違うので必ずしも数での比較は出来ないけれど、少なくとも『その数字だけでも』知って貰えたらと思います。
上記で『オーダーが凄かった』と書いたのはもちろんこの辺りも関係しています。リアルタイムで見ている人が桁違いに多い。
もちろん日本人の釣りの研究もしているし、ライブで日本人がスコアアップをしているのを見て『何のルアーだ?』『どこで買える?』となるのも必然です。
日本のTOP50シリーズに外国人がゲスト参加して、皆んなが良く知っているフィールドで更にはライブ配信カメラ同船で我々が知らないルアーやテクニックでバンバン釣って優勝争いしていたら我々だっで試したくなりますよね。その感覚だと思います。
この後、今大会の概要をいつも通り簡単に書きますが、私個人としては釣りが上手い若手プロにはじゃんじゃん中国トーナメントで活躍して欲しいです。なんなら稼いで欲しいって表現でも良いかもしれない。
コストも日本と変わらない。ルアーメーカーが付いていたら辿り着ければあちらの人がなんとかしてくれる(彼らにもメリットあるから)。現状、参戦を相談して門前払いする所は無いはず。むしろ有り難がるかもしれない。
私が15年前に初めて中国トーナメントに出た頃とはかなり変わっています。もちろんレベルもメチャクチャ上がってる。
でもTOP50やマスターズで上位争いできる選手なら絶対に渡り合えるはずです。
こっから今大会の本題です(長々すいません)。
今回は冒頭で書いたように、私は試合前日の夜中に現地ホテルに着くのがやっとでした。
代わりに3日前に出国して草深プロが2日間練習をしてくれていました。
私の弥栄ダム戦中の夜には『試合中期間中に申し訳ないんですが、今日のプラの内容を共有したいのでお電話させて欲しい』と中国から連絡をしてくれて、私はまだ現地入りはしていないけどイメージは膨らませていました。
春の試合は俗に言う『コンタクトポイント』と呼ばれる春の魚が上がって来そうなタイミング&ストラクチャーを狙ってビッグフィッシュを連日キャッチして優勝しました。
放流バスと、それが野生化した半ネイティブバス(こちらの方がデカい)と両方が混成するのですが、『とはいえ放流バスは前回と変わらないでしょ?』と2人ともタカを括っていると、どうやら今回全然釣れないらしい。
特に減水をそれなりにしているので、シャローに付き場がなくなかなか立ち止まる場所が無いorあっても皆んなで総叩きみたいな感じとのこと。
そんな中、草深プロが2日間のプラで探してくれたのは『夏だからシェードを求めて半ネイティブ含めて良い魚が沖のシェードに着く。シャローで皆んなが狙う放流バスより遥かにサイズが良い』というパターン。
沖と言っても、本当に湖のど真ん中の水深10〜20mにポツンとあるブイとかで、完全なサマーパターン。(気温は連日30℃。魚探ないので水温不明)
シャローに放流見えバスがそれなりに居るだけに皆んなそれに夢中で逆にアリなんじゃないかということを草深さんが2日間のプラで見つけてくれていました。
天気予報は両日晴れ(2dayトーナメント)。
じゃあそれで行こうと2人で打合せして初日を迎えました。
今大会は昨年の年間上位者や、我々のような単戦の優勝者に参加権があるので参加40チーム全員レベルが高い。
会場では何度か『どうやって(TOP50の)第2戦から来たんだよ』とも言われて、皆んな日本のトーナメントも良くチェックしてる。
もちろんプロペラジグヘッドの話もメチャクチャされた(笑)
大会初日スタート。
この日は一つ誤算があって、予報に反して全然晴れない(汗)
暑くないくらいの天気で、なかなか沖のシェードパターンが機能しなくて、結局バンクストラクチャーで1匹づつキャッチして2匹でのウェイン(涙)
1200g/2匹で18位/40チーム中と、中位からのスタート。
上位4チームのみリミットメイク(3キロ弱)していて、シャローを流してもそんなに簡単に釣れないことも再確認。
草深さんはしきりに『プラの読みが甘かった。ごめん』って仰ってくれたんだけど(全然そんなことないです。練習して頂いてありがたい)、天候も予報やプラと違うだけに『2日目しっかり晴れたらしっかりもう一回その魚追いましょうよ!』と2人で決めて初日は終了。
もちろん2日間のトータルウェイトなのでもうこの時点で上位は厳しい。加えて初日の手答えからすると見つけられなければ2日目ノーフィッシュかも。
でもここまで来て初日悪いからって試合を投げられないし、集中して2日目も戦うことを2人で決めました。
2日目は予報通りの快晴。暑い。
スタート後、前日同様魚が浮きそうな縦ストラクチャーとブイ系を湖中ランガン。
この日は早い段階でダムサイトブイで私が1匹キャッチ。今大会、初めてメインパターンで釣れた。
やっぱり天候だったのか、この日は苦しいながらも1〜2時間に1回のペースでバイトがある。
2人で協力しながら、途中キロ弱の半ネイティブキッカーも入って完全に草深さんが見つけてくれたパターンが機能する。
中国のトーナメントは面白くて、常時撮影艇が4、5艇、ドローンが3機くらい飛んでいて、更には全ボートに固定ライブカメラが搭載されているから、運営本部とライブ配信チームには誰が何匹でどれくらいの順位か直ぐに分かる。
加えて、良い釣りしてたり、上位争いしていると必ず撮影艇とドローンか付きっきりになる。ライブで実況されてる。
そんな中、私たちが3匹目をキャッチした辺りからずっと撮影艇2艇が私たちにくっ付いていて、ドローンもずっと頭上に飛んでる。
草深さんと2人で『絶対、湖中で俺たちが一番釣ってるし捲ってる。絶対リミット揃えよう』と言い合いながら、途中は『揃えて捲るからそのまま撮影しててよ!』と日本語で発しながら(たぶん伝わってない笑)、最後の5匹目をキャッチしたのが帰着50分前でした。
後々、分かりますがライブでのコメントや実況では『なんでこんな湖のど真ん中でこの2人は釣れるんだ?何を使ってどうやって釣ってるんだ?』が連発されていたそうです。
事実、完全ノーマークでした。
2日目は2920g/5匹で単日トップウェイト。
2日目は特に厳しくて、大半のチームが0〜1匹の中、良い釣りをして決勝大会を終えました。
2人で『せっかく来たんだから賞金貰える10位まで捲れたかな』と話していると、一気にジャンプアップしていて最終結果は3位とギリギリトロフィーを獲得して終えることが出来ました。
ちなみに2位は同じBKKチームの庞さん。放流バス釣るのがメチャクチャ上手くて2024、2023年の中国チャンピオン。
優勝は『湖最奥にあるブラインドの導水管のシェードに着く魚を釣るパターン』でした。完全に私たちと戦略(夏の魚)は一緒。ただブラインドの導水管はちょっと行ったくらいじゃ分からないです(笑)
ある意味、自分たちの釣りが間違ってなかったことの証明を優勝者がしてくれたし、内心では『2日間予報通り晴れたらなぁ』と思ったりもしました。タラレバです。
今大会は上海ショーついでに参加した春の試合に草深さんが無理して予定を合わせて来てくれたことに始まります。
今回は私がスーパータイトスケジュールだっだけど、草深さんのダイワさんとの関係や、ボトムアップ社のこと、私自身のスポンサーのことを考えると出て良かったなと思います。
もちろん決勝大会も優勝したかったんですが、それよりも今回も自分が日本で学んだバスフィッシングをしっかりして戦えたことが嬉しかったです。
今大会は本当にいつも以上に様々な方々の協力で参加して来れました。
上げ出したらキリがないのですが、頂いたご恩はこれから必ず返して行きます。
そいえば弥栄ダムを出る時にノムシュンさんが『チームBKKじゃなくてチームジャパンだからな』って言ってくれたのと、青木さんが『行くなら全員ぶっ倒してこいよ』って言ってくれたのが嬉しかったなぁ。やっぱりどのスポーツも国VS国は盛り上がりますよね。
日本のトーナメンターの皆さん。近い将来、誰か中国No.1を奪取して来てください。
メインタックル
○ノーシンカー用
ゾディアス264UL-2/シマノ
ヴァンキッシュCE2500SHG/シマノ
ピットブルG9 0.6号/シマノ
セフィアリーダー1.75号/シマノ
クネリー/ボトムアップ
カバースキャット2.5インチ/デプス
プロトワイドゲイプフック1/0 /BKK













