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  1. ルアーの『いろは』

釣れるメタルバイブ、釣れないメタルバイブ(笑)後編

昨日に引き続き、本日もシーバス用メタルバイブについて書き認めていきたいと思います。

昨日は昨今のシーバスフィッシングになくてはならないメタルバイブの中には、
数は釣れるけどサイズを狙いにくいタイトアクションと、数は劣るもののサイズを狙えるワイドアクション、の2タイプがあるということを書いてきました。
そして2012-2013年に開発したメタルエッジは後者だとも。
そんなサイズ狙いを強く意識して作ったメタルエッジですが、それ以上にサイズを狙えるメタルバイブがあるのかどうかというのが今日の本題です。
結論から言えば、それは存在します。
単純にもっとワイドアクションにしたら良いんですから。もちろん作れます。
ブラックバス用のメタルバイブはソルト用のメタルバイブに比べどれも寸胴でアクションもワイドです。
これは用途が違う(ブラックバスではリフト&フォールがかなり重要になる)からなのですが、
アクションがワイドだからだといってそのままシーバスフィッシングに持ち込んでもサイズが狙えるメタルバイブにはなりません。(経験則ではクロダイ系には効果ありです)
理由はあまりにもフォルムが寸胴でベイトとかけ離れてしまう点と、何よりもブラックバス用のメタルバイブは立ち泳ぎがほとんどだからです。
詳しく書き出すと終わらないので割愛しますが、基本横に引いてくるシーバスのメタルバイブでは立ち泳ぎよりも水平スイミングの方が圧倒的に釣れる傾向があります。(一言で言えば水を動かす方向の違い)
つまりアクションがワイドだからというだけで、ブラックバス用のメタルバイブを流用するだけじゃ意味がないと。
では水平スイミングするメタルバイブの中でメタルエッジ以上にワイドにアクションするメタルバイブは存在するかと言えば、おそらくほぼ無いと思います。特に16g前後では無いはずです。
じゃあ冒頭のメタルエッジ以上のサイズ狙いのメタルバイブは無いってことじゃん。となるんですが、過去に作ったことがあります(笑)

真ん中は市販品のメタルエッジ16g、左右のメタルエッジ16gはプレートに記載してありますがプレート厚がそれぞれ違います。
昨日の内容にメタルバイブを構成するヘッド素材、プレート素材は様々ということを書きました。
加えてアクションを大きく左右する『プレート厚』も様々です。
四年前、僕がメタルエッジ市販仕様に選んだプレート厚は0.8mm。
市販されているソルトメタルバイブの多くが0.8mmか1.0mmをチョイスしていると思います。
メタルエッジ16gの場合、1.0mmプレートは論外でした、狙いたい特性を打ち消すほどアクションがタイトになってしまいます。

御察しの通り、0.6mmプレートはよりワイドアクションになります。もちろんアクションの立ち上がりも格段に良くなります。
この0.6mmプレートのメタルエッジこそが、よりサイズを狙えるメタルバイブなんですが、これを市販仕様にしなかった理由は強度不足につきます。他メーカーが採用しないのもこの為だと思います。
現在ブラックバス用では0.6mm以下のプレート(おそらくフルメタルソニック/フラッシュユニオン0.5mmが最薄)も存在しますが、それはボディが小さく強度が確保できるから可能で、
シーバス用で試しに作ってみたら分かるのですが、70cmクラスが掛かると(特にリアフック)プレートは激しく曲がります。
加えて難点なのが指で戻そうにも精度を出すのが非常に難しく、万力で挟むくらいしか修復方法がありません。当然、売り物にできるものではありません。

※左から1.0mm、0.8mm、0.6mm。結構違うでしょ?
どれくらいアクションが違うかというとオリジナルを投げたことがあれば、一投でそれより厚いか薄いかが分かります。この0.2mmの違いは形状以上に大きい。
というわけで、メタルエッジ以上にサイズ狙いができるメタルバイブはあるけれど市販ベースに落とし込めず、販売はしてないよ。というお話しでした(笑)
なので自分で使う分だけコツコツ作ってます(笑)

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