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  1. タックルの『いろは』

24メタニウムDC 24Metanium DC

毎年お約束の新製品紹介ブログです。
昨年同様、YouTubeチャンネルでも詳しく語らせて頂いておりますので、宜しければそちらも合わせてご覧ください。

例年通りの前置きになりますが(笑)新製品は私がご紹介するもの以外にもあります。
例年通りの『自分ルール』で自身が開発に携わったり、テストに参加したもの、今シーズン以降、メインに使うもののみのご紹介です。
他製品に関しましては是非シマノオフィシャルHPやシマノYouTubeチャンネルをご覧下さい。

24メタニウムDC

メタニウムDCが実に9年ぶりにモデルチェンジとなります。
いやー9年って凄い。もう出ないって思っていた方も少なからずいらっしゃるはず。

左15メタニウムDC、右24メタニウムDC

15メタニウムDCは13メタニウム(16メタニウム同様)をベースとしたDCブレーキ機でした。
一方、今回の24メタニウムDCは20メタニウムをベースにしたDCブレーキ機。
更にメタニウムDCにはその一つ前があって、08(初代)メタニウムMgDCは07メタニウムMgがベースとなっている機種でした。
つまり今回の24メタニウムDCはメタニウムDCとしては3世代目ということになります。

07メタニウムMg→08メタニウムMgDC
13メタニウム→15メタニウムDC
20メタニウム→24メタニウムDC

整理するとこんな感じになります。

左20メタニウム、右24メタニウムDC

20メタニウムのDCブレーキver。
確かにその通りなんですが、現在のメタニウムをDC化するのって過去ないくらい大変な作業なんです。
何故かというと、20メタニウムからコアソリッドボディと呼ばれるメインフレームがサイドプレート(以前は本体Bと呼ばれていた側)と一体の構造になりました。
一番最初にコアソリッドボディを採用したのが18バンタムMGL、そして20メタニウム、22バンタムと採用されてきました。

20メタニウムのコアソリッドボディ無垢材

このコアソリッドボディのお陰で確かに小型化や軽量化、高剛性化は叶うものの、サイドプレート側の面積及びクリアランスが小さ過ぎて大きな『DCブレーキユニット』がそう簡単に入らなくなります。
普通に考えて誰にでも分かる。

15メタニウムDCなんかは非コアソリッドボディなのでこんな感じにサイドプレート(本体B)ごと取り外し可能で・・・

こんな感じにDCブレーキユニットが収まっていました。

昨年辺りにメタニウムDCが出なかったことで一部では『あのボディにDCユニット入らないから作れない』とか『メタニウムDCはたぶんコアソリッドボディ不採用』なんて言われていたりもしました。
私は知っています(笑)

もちろん24メタニウムDCはコアソリッドボディです。

結果として今回の24メタニウムDCはコアソリッドボディです。
ギリギリのクリアランスの中、従来メタニウムとパーミング感に違和感が無いように、全く同じボディに感じられるくらいのデザインに落とし込みつつボディが作り直されています。
DCユニットの入っている蓋側だけでなく、メインフレームも作り直し。正気の沙汰じゃないと思います。

左20メタニウム蓋側(本体B)、24メタニウムDC蓋側(本体B)。こんだけの大きさの差があります。

15メタニウムDCのように本体B側が大きくないのでここまでDCユニットの高さが出てしまいます。
本来だったら大幅に横幅を広げないとこのDCユニットはボディに格納できないはず。

ですが、実際には分からないくらいの違いの中に収めています。もちろんブレーキユニット反対側のハンドル位置は全く同じ。

厳密に測るとコンマ数ミリだけ24メタニウムDCの方が幅広(本体Bが厚い)ですが、たぶん実際に触っても分からないレベルです。
パッと見は同じボディのブレーキ替えだけに見えますが、メインフレームごと作り直すことによって『全く違うブレーキシステムなのに全く同じボディに感じられる』ように作られているのが今回の24メタニウムDC。

更にブレーキがモードと強弱の両方を外部で変えられます。内円がモードで外円が強弱。

これはDC機としては初でDCブレーキのモード(フロロ、ナイロン、PE)と、強弱(5段階)がどちらも外部から変更できます。
今までは強弱は外部で、モードはサイドプレートを外して内部で調整するってシステムがほとんどでした。
これで一部で起きていた『メタニウムの蓋落下問題』が解消されるはず(汗)

ラインキャパ&スプールは変わらず12lb-100mで34mm径19mm幅スプール。

もう一点、15メタニウムDCから24メタニウムDCで変わった部分があります。

先程『DCブレーキユニットは入ったけど、20メタニウムと差異なくパーミング出来る』と書いたんですが、もう一点『20メタニウムと同じ』部分が24メタニウムDCにはあります。
それが自重です。
従来メタニウムDCは同世代メタニウム(遠心ブレーキ)からだいたい『15〜20gほど重たい』ものでした。それはDCブレーキユニット分の重さです。
なので13メタニウムが170gだったのに対し15メタニウムDCは190gでした。
ただ今回の24メタニウムDCは20メタニウムと同様の『175g』で組み上げられています。
もちろんDCブレーキユニット分は重たいので、どこかでその増加分ダイエットしている訳です。自重の1割超ですからね、そんなこと出来る箇所は限られます。

左20メタニウム、右24メタニウムDC。結論としては24メタニウムDCはメイン(ドライブ)ギアが軽量なジュラルミン製です。

整理すると左20メタニウム(23メタニウムディープ同様)はブラスギア(真鍮)、真ん中22メタニウムシャローと右24メタニウムDCはジュラルミンギアが搭載。

ドライブギアの素材違いで10g超の軽量化を図っています。

20メタニウム ブラスギア 175g
22メタニウムシャロー ジュラルミンギア 165g
23メタニウム100/101ディープ ブラスギア 175g
24メタニウムDC ジュラルミンギア 175g

コアソリッドボディ&ほぼ同形状のままDCブレーキ機化し、更に重量も据え置きというのが24メタニウムDCの全貌です。

カラーは過去最も黒いメタニウムです。マットを除いたグロスカラーの中では最も黒い。

個人的には初めてコアソリッドボディ化が行われた18バンタム発売時を思い出します。

18バンタムMGLのコアソリッドボディ無垢材

当時、シマノテスト時にこのコアソリッドボディの無垢材に興奮したのは契約プロの中で私くらいしか居なくて、私自身は『もし今後DCブレーキ入れる時どうするんだろ?』とすぐに思ったのを覚えています。
やはり簡単ではなくて、なかなか出ませんでしたね(汗)

18バンタム、20メタニウム、22バンタム、そして24メタニウムDCと。

人には好みや慣れがあるので、今期も私のメインリールは変わらず20メタニウム(22シャロー含)です。そこは嘘偽りなく。
ただ同じ感覚で使えるのは魅力的だし、DCユーザーには待望の一台になるんじゃないかなぁと思います。

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