今日でちょうど福岡に来て1週間が経ちました。
練習4日間と、途中3日間スロープが自衛隊の訓練で使用禁止だったのでメーカーさんの営業のお手伝いを2日間、残り1日は先日UPした魚探システムのアップデートに充てました。
2月末からお休みなしで来たので流石にクタクタです。
明日、明後日が再び練習禁止なんですがちょうど良かった(汗)
試合が始まると、選手が日頃どんなスケジュールで動いているのかってあまり知られていませんよね。
『〇〇〇の練習開始しました!』的なポストはよく見るけどどんなルーティンで動いているかはあまり知られていないはず。
そこで多少、個人差はあるけど私はこんな感じで動いているよというお話と、これぐらい試合や練習で経費かかってるんだよってお話を本日はしてみたいと思います。
まずは5時頃起床(前日は22時頃就寝)。
コーヒー入れたりしながら準備して、ボート繋いでコンビニに寄りながら、湖上に浮いて練習開始が7時頃。
そっから17時までの約10時間色々な練習。
もちろん魚を釣ることもあるけど、魚探をかけて地形を把握したりストラクチャーを見つけたりの一日もあるし、あえて本番でしないであろう釣りや、本番で行かないであろうエリアに行くこともあります。釣れないであろう釣りを釣れない確認のためにすることも少なくありません。
そんなこんなしていると10時間はあっという間に終わります。
ちなみにハイシーズンなんかはやろうと思えば5〜19時とかできなくはありません。
ただそれを一週間以上毎日は体力が持たないし、集中できないでやる練習はあまり意味がないので個人的には10時間ぐらいが継続できるちょうど良い時間だと思っています。
17時に終わったとしてホテルに戻りバッテリーの充電や片付け。
日によっては帰り道にボートのガソリンも入れます。
不要なタックルを降ろしたり、試したいことがある場合は追加でタックルを組んだり、ロッドやリールを変えたり、ライン巻き直したりと翌日の練習へ向けた準備をするのもこの時間。
気付けば18時半〜19時くらい。
ご飯食べて帰ってくると19〜19時半。お風呂入って20時。
洗濯物溜まったらコインランドリーにも行かなきゃいけません。
私の場合はそっから日中溜まったメールやライン、電話をするのがこっから。同時にブログ書いたりSNSをUPしたり日によっては動画編集したり。あと練習内容をノートに書き留める。
気付けば22時就寝(というか疲れ果てて寝る)。
翌日、再び5時起床で一日がスタート。
これをフィールドやスケジュールによるけど5〜10日くらい繰り返して試合に臨みます。
たまに知人などに練習に乗ってもらうと朝7時頃マリーナ待ち合わせとかだと『遅くない?』とビックリされるんですが、ある程度試合時間に合わせて練習したいのと、一日だけでなく一週間連続でやるとなると朝早い時間から練習する選手はほとんど居ません。
釣りのスキル云々も大切ですが、このスケジュールをこなして且つ、この後に試合を万全に戦い切るフィジカルも必要とされます。
さてここからは後半戦。かかる経費のお話。
分かりやすく今回の遠賀川を例にとってご紹介させて頂きます。
まず私は3/19を移動日に使い3/20〜4/5まで九州に滞在します。合計18日滞在の17泊。
ホテル代が一泊5000円としても合計85000円。九州はホテルが多いので今は比較的安価ですが、関東なんかだと相場はもう少し高くなります。
これに毎日かかるボートのガソリン代。遠賀川の試合エリアは狭く、毎日10Lくらいしか炊かないので2000円くらいで済みますが、霞ヶ浦とかだと毎日5000円以上炊くことになります。今回は練習と試合合わせて10日釣りをするので合計20000円。
ご飯代は朝昼晩と合わせてだいたい3000円くらい。18日間として55000円くらい。ただこれは浜松に居てもかかるお金ではあります。当然経費計上はしてないけど使うお金。
ここまでを合計すると約16万円。
これに往復の交通費が私の場合は約10万円(ETCと車のガソリン代)。ここまで合計すると26万円。
後は試合で使いたくなったルアーを買ったり、消耗品も買わなきゃです。それにエントリーフィーを加えると約40万円。
私の場合は各社さまから手厚く頂いているサポートのお陰で買うもの(特に高額な)は少ない方。でもだいたい1試合こんなもんは最低かかります。
これを5試合の約200万円がTOP50トレイルにかかる大まかな費用です。
ちなみに今回の遠賀川は今年一番遠いですが、コロナ禍の特別ルールで練習→試合と一回で済ませられるので比較的かかる経費は少なめ。
場所によっては(むしろ今年の場合は遠賀川以外は)マリーナや施設の使用料や遊漁券代も加わります。
もちろん賞金取れなきゃただ使うだけの経費です。
年間トレイルするだけで200万円かぁ。と思うかもしれませんが、実際には私の場合は年間80日くらいをTOP50シリーズの練習、試合、移動日で使います。年間の1/4を使うイメージ。
例えばTOP50に長年出ているガイド活動もしている選手や、メーカーサポートを受けてメディア出演料や日当などで3万円/日くらいの粗利の選手も沢山居ます。
もし試合に関する80日の中の70日を仕事で埋めれば200万円以上稼ぐことが出来ます。
ただのマイナス200万円ではなく、プラス200万円がマイナス200万円になっているのが実際。
現在、釣りに関わるプロの形は様々ですが、おそらく最もお金もかかるのがトーナメントです。
だから何だってわけではありませんが(好きでやってるからね)、若い選手含め皆んなで死に物狂いで戦うのがトーナメントでもあります。
なんでこんなことを書いたかと言うと、明日3/27(土)の21:30からアベマTVで放送されるキムケンさんのエリート初戦に密着した番組の予告を見ていたら『2年間成績出なかったらリアルに破産します』というフレーズが使われていました。賛否両論あるかもだけど、キムケンさんのリアルな発言は私は大好きです。
是非、皆さんも明日の夜ご覧になって下さい。