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  1. タックルの『いろは』

ロッドの真実~前編~

本日も浜名湖ガイド予定だったのですが、一日中の結構な雨量の雨予報、風もあって遠方からのゲストさんだったので昨日の時点で相談の上、大事を取って中止にさせて頂きました。
今年は本当に天気予報は当たらないし、二連発台風から週末はほとんど荒れ模様で嫌になっちゃいます。
本日のゲストさんを含め、せっかくご予約いただいたのに中止、延期にさせて頂いております皆さま、本当に申し訳ありません。

ということで、以前FB上で前振りしたロッド作りにおける真実を本日はお届けしたいと思います。炎上覚悟です(笑 嘘です嫌です)
近年、高価格帯のロッドと低価格帯のロッドの性能差が以前より無くなってきたと思っている方も少なくないと思います。
特に一時釣りから離れていた方は『今の安いロッドってこんなに良いの?』っておっしゃることが多いような気がします。
そして、その先頭を走っているのが私もメインロッドとしているエクスプライド&ゾディアスだと思っています。
基本情報ですが、大きく分けるとロッドって素材(カーボンかグラスかとか、カーボンの弾性率とか)とテーパー(根元から穂先までどのように径が変化しているか)によって曲がりが変化します。
同じテーパーであったとしても素材や弾性率によって使用感、用途は変わります。
逆に同じ素材だったとしてもテーパーによって使用感、用途は変わります。
昔に比べパラボリック(胴調子)のロッドが少なくなった現代では、ブランクスの根元から穂先まで同一の素材、同一調子のテーパーというものは少なくなりました。
途中で急激に硬くなったり、同一で曲がるように感じつつも根元だけ復元力が高く力強い感じがしたりといったロッドが多いと思います。

一つ例を出すと、ジグ、テキサス用の系のロッドってこんな感じで作られているものが多いと思います。
より軽く、伝達率(感度)を高めたいため、軸には高弾性のカーボンを薄く巻き、ベリーからバットにかけてはフッキングパワーを出すためにに同じような高弾性カーボンを厚巻き(補強)します。
バット付近には魚に主導権を与えないためと破損防止のために更に硬く、強くしたいのでもう一回厚巻き(補強)をします。
凄く簡素に表現するとどのロッドも、こんな感じでロッドはできています。

シマノ社でいくとスパイラルXとハイパワーXという表現がされています。
ぶっちゃけこの二つ、言葉先行で理解しきれていない方多いと感じているんですが(笑)、
先ほどの内容でいくと、
軸となるカーボンをX状に巻く技術がスパイラルX。
※スパイラルXについて訂正、補足の説明をさせて頂いております。
http://wind.ap.teacup.com/bokutachi/2338.html
厚巻き(補強)をX状に巻く技術をハイパワーX。と呼びます。
スパイラルXは人間でいくと骨格で、ハイパワーXは筋肉みたいな感じです。
当然、ただ補強にX状に巻く技術を使うよりも、軸となるカーボンをX状に巻くほうが使うカーボン量も技術も高度になるのでコスト的には高くなります。
〇エクスプライド、ゾディアス→ハイパワーX
〇ポイズンアドレナ→スパイラルX
〇ポイズングロリアス、アルティマ、バンタム→スパイラルX+ハイパワーX

なので当然低価格帯にはハイパワーX(補強)しか使われておらず、高価格帯にはスパイラルX(軸)、ハイパワーX(補強)の両方が使われています。
この二つが実使用でどう違いがあるのかの解説は長くなりすぎるのでここで割愛します(笑)
伝えたかったのはほぼ全てのロッドが大なり小なり厚巻き(補強)をすることで出来上がっているということです。
え?でも私のロッド『ティップには感度の良い高弾性カーボンを、ベリーからバットはトルクのある中、低弾性カーボンを使用』ってうたい文句でしたけど・・・って方いらっしゃると思います。
そのロッドってどうやって出来ているかというと・・・

こんな感じで作られています。
正確な日本語で書くと『軸に高弾性カーボンを使って、ベリーからバットにかけて中、低弾性で補強しています』になります。
あくまでも補強しているだけです。
なのでカタログや解説は少し日本語としてはおかしいけれど、もちろんこれが王道だったし、それで文句もなかったと思います。
ただ本来であれば必要ない素材や異弾性率のカーボンも、場所によっては軸に巻かれてしまっているから取り除くことはできないので完全な適材適所な使い方はできないし、
その上から厚巻きをしているので当たり前ですが重たくなります。
そのためシリーズ(発売価格)が決まっている中で『もう少し硬く』という要望を出すと間違いなく厚巻きされるので重量増されてプロトが出来上がります。
一から異弾性で作るなんてコスト的(できるなら最初からそのカーボンを使っている)にも不可能なわけで、厚巻き(補強)一択というのが今までのロッド作りの真実でした。
書くの疲れたで、今日はここまでにします(笑)
肝心な本題は次回!

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