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  1. ボート・魚探の『いろは』

ライブスコープ パースペクティブ活用方

ちょうど1ヶ月前にガーミン社より発表&リリースされたライブスコープ(LIVE SCOPE)機能のパースペクティブ(PERSPECTIVE)モード。
従来の魚探(GPSMAPシリーズ、ECHOMAPシリーズ)をアップデートするだけで誰でも使用できる機能です。
良く勘違いされているのですが、上記のガーミン魚探(+ライブスコープ振動子)を既にお持ちの方は実質無料で使える機能です。(普通これだけの新機能が追加されれば新製品のみ対応なんてことが多いのですが、ガーミンの凄いところはアップデートのみで対応しているところ。3年以上前に買った魚探でも普通にこの機能を使えます)

さて、そのライブスコープのパースペクティブモード。
一体どんな機能で、どんな活用方法があるのか、しばらく実践で使ってみて自分なりに落とし込んでいる内容を本日はシェアします。

通常のライブスコープ。こちらは水中を断面図として切り取り。

もう既に一昨年からリリースされていた通常のライブスコープ機能。
こちらは一言で言うと、水中を輪切りにした断面図。
振動子を向けた方角20°を輪切りにして映し出しています。
左上に自船があり、縦軸には水深、横軸は自船からの距離が表示されどれくらい離れた、どのような水深に何があるか、魚が居るか等が写し出されます。

こちらはドローンからの実写図。

上の実写図と同位置からのライブスコープ パースペクティブモード画面。

一方、今回お伝えする(ライブスコープ)パースペクティブモードは一言で言うと俯瞰図。
上空から見下ろしているのと同じように水中を覗き見ることができます。もちろん魚も写るし、どんだけ濁っていても全てが映し出されます。
照射角度は前方150°なので人間の視界とほぼ同等が映し出されるということになります。
そしてライブスコープ、(ライブスコープ)パースペクティブモードに共通している最大の凄い点は映し出されている全てがライブだということ。魚が動けば当然動くし、ルアーを投げれば今どこを通っているかまで全て動いて見えます。

ちなみに冒頭でも書きましたが、このパースペクティブモードは魚探本体及び、ブラックボックスと呼ばれるライブスコープの振動子に付属するパーツのアップデートのみで使用可能です。もちろん私がサポートを頂いているガーミン正規取扱メーカーG-FISHINGさんが各ディーラーさんを通して無償で行っています。

じゃあプロは従来のライブスコープとパースペクティブモードをどう使い分けているの?
という話なんですが、大まかには全体的に水深が浅く見えない地形変化の多いフィールド(例えば今滞在中の遠賀川や霞北浦水系など)ではパースペクティブモードを、一方急深で横方向だけでなく縦方向にも魚が動きやすいフィールド(各種リザーバーやスモールマウスフィールドなど)ではライブスコープを。というのが定石です。
ただどちらも使いたい場面も少なくなく、今後はライブスコープ、パースペクティブとどちらも搭載し2画面で見るなんてことも増えていくと思います。

そしてここからが本日の本題。(なっがっ汗)
私の場合はライブスコープにしろパースペクティブモードにしろ(釣るための)魚を映すことはあまり注力していません。
ライブスコープを良く『サイトフィッシングと同じだ』なんて表現する人が居ますが(もちろんそういった使い方もできる)、個人的には非常にもったいないなぁと思います。
ライブスコープもパースペクティブも、あくまでも基本は今までの魚探以上に沢山の情報を素早く掴むための道具です。もちろんその中には魚を映し出して目の前を通すというサイトフィッシング的な要素もあります。
ただ魚が映っていなくても、映っていて釣れなかったとしても、他の魚探では不可能な量の情報が映し出されています。

そして、今回の遠賀川で言えば練習時の通称『魚探掛け』と呼ばれる作業から大きなアドバンテージを感じています。

ちなみに私のフロント魚探はこんな感じ。片方はライブスコープorパースペクティブ、もう片方は主にMAP(+2D魚探)

魚探掛けは主にストラクチャーを探したり、水中の水深変化(どこが深くてどこが浅いとか、どこを水が流れている溝なのかとか)を探し、魚が居着いたりフィーディングするような目星い場所にはウェイポイントと呼ばれるナンバーを振る作業。
今後、釣るための場所探しをする作業です。
昔(2000年台後半まで)は基本的にそのウェイポイントを打ちたい真上まで行って真下しか映らない魚探(2D)で水深や硬さを見ながらポイントを打っていました。
2000年後半からサイドイメージ(サイドビュー、サイドスキャン)という自船の左右20mくらいまでを映し出す機能が各社から登場し多少離れていてもポイントが打てるようになったのですが、自船が動かないとストラクチャーを形通りに映し出してくれないので魚探掛けという作業は効率は良くなりましたが必要なことに変わりはありませんでした。

ただ今回、遠賀川ではパースペクティブモードのお陰で釣りをしながら映った(魚が付きそうな)ストラクチャー、地形変化をポンポン打ち込んでいっているだけでサクサク魚探掛け以上の効率で作業が進んでいます。

まずパースペクティブモード右上の照射方向に注目。

パースペクティブモードの画面右上(青丸の部分)には自船からのどの方向に照射しているかが表示されます。
エレキヘッドや振動子の向きを確認してどっちを向いているか確認する必要はありません。

続いてリンクしているMAP表示の魚探。こちらには地図上で現在どの位置を照射して映し出しているかが表示されます。

MAP表示の魚探ではパースペクティブモードが現在、地図上でどの方角、範囲が表示されているかを表示(赤丸の部分)。
それをクイックドロー上に表示されるのでブレイク上を照射しているのか、フラットで映しているのかが全てわかります。
当然、地図縮小していくとMAP上に映し出される扇型(赤丸の部分)も小さく、逆に地図拡大すると扇型も大きくなります。(MAP上でどの範囲を映しているかが正確に表示されている)

この画面だと水中堤防の石積みのエッジが自船右前10mくらいのところに良い感じにありますよね。

こことか誰が見ても角だし良いですよね。ちなみに全て水中で肉眼では全く見えませんからね(汗)

ここにパースペクティブ上でカーソルを合わせて(タッチモデルならその場所をタップするだけ)。

こんな感じでカーソルを合わせる。というか画面をタップするだけ。

するとこんな感じでウェイポイントが打てる。私の場合はリア二台ともリンクしているからもちろん全魚探に反映されます。

つまり釣りをしながら自船の周囲半径20〜30m(直径40〜60m)を常にライブ映像で魚探掛けしながら、わざわざ真上まで行くことなくウェイポイントが打てるわけです。
効率と精度でいったら2D魚探オンリーの100倍くらいの肌感です(汗)
※照射範囲を表示するには校正が必要です。校正方法は購入したConnectedGARMIN正規代理店にお問い合わせ下さい。

こんなことを数日間しながらいつも大会に臨んでいます。
是非、ライブスコープ振動子をお持ちの方はアップデートをして使い分けをしてみて下さい。使わないのは勿体ないです。(何度も言いますがアップデートは無料ですからね)

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