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  1. ルアーの『いろは』

ガード付きジグのトレーラー

少し前に『ガード付きジグってそもそもテキサスと全く違うし使い分けてもっと沢山使おうよ!』的なブログをUPしました。

近年、様々なリグや便利小物の影響で不人気なガード付きジグのお話だったので大して見られることもなく忘れ去られる記事なんだろうなぁと思っていたら意外や意外様々なところに飛び火して多くの方々が見てくれました(汗)
そんな中、リールカスタムパーツを作られている有名な方が『フラットバッグジグ買ったからもっと書け』と要求してくるので、前回のちょっとおまけとしてガード付きジグのトレーラーに触れてみたいと思います。書く前から本編より長くなる気がしてなりません(笑)

今月のバサー誌にも登場していたこの方です。

まずね、最初に。
好きなもの使ったら良いと思います(笑)
個人的にはカバー打ちで(釣果を伸ばすために)最も必要なのはキャスト精度だと思っていて、
・思い通りの場所にキャストできる
・距離を取っても狙った場所にキャストできる
・着水音を出来る限り出さない
この3つが出来るか出来ないかの方がよっぽど大切です。

・・・。で、このままだと話が終わっちゃうので、ちょっとだけ個人的に行っているトレーラー選択の基準をお話します。

色々なワームがトレーラーにできると思うのですが。

1つ目の基準としては極力、魚が気付いてくれるものを使用します。
魚に気付いて貰うにはどうするか。ルアーに沢山水を動かして存在をアピールして貰います。
人間側がシェイクしたりして動くトレーラーも良いんですが、個人的には落とすだけで勝手に沢山動いてアピールしてくれるトレーラーは楽ちんだし、釣れるチャンス(魚に気付いて貰えるチャンス)が多いトレーラーだと思います。

とは言ってもこの世に沢山あるトレーラーになりそうなワームはどれもパーツが沢山付いていたり、ボディの形状が様々でどれが良いか分かんないや。って方がほとんどのはず。
そんな方はあんま細かいことを考えずに、ピックアップの時に一番巻き抵抗の強いワーム=アピールが強いワームと思えば良いです。
どのワームがアピール力が強いかなんて正確なところは魚に聞いてみなきゃ分からないけど、少なくとも『巻き抵抗が強い=水を沢山動かしている』のは事実。もちろん魚が全て水の動きだけでルアーを捕捉してる訳ではないだろうけど、感知能力としてはかなりの部分頼っているはず。
難しいことは考えずにこの『巻き抵抗』を基にアピールの強弱を決めたら良い気がします。

デプスのデスアダーダブルテールはめちゃくちゃ巻き抵抗強い。

画像のデスアダーダブルテールなんて10mくらいまでバーチカルに沈めてピックアップすると『枝でも引っかかってる?』ってくらい重たい(笑)

デプス契約前から好きなワームの一つです。

2つ目の基準は極力トラブルが少ないワームを。
というのも第一の理由だけでいくと、とにかく可動部が多かったり大きいトレーラーが最強ってことになっちゃう。
とはいえ、ガード付きジグはストラクチャー周りで使うことが基本。
そうなると当然、可動部が多かったり大きいトレーラーはブッシュやカバーに絡まる率が高くなる。
そうなると当然釣りの効率が悪くなって手数(キャスト数とか)が減る。結局、釣果が伸びない可能性が出てくる。
ので、1と2のバランスが良いものを。ってことになる。

デプスだとそんなバランスが良いのがバルビュータ。昨年の霞ヶ浦戦でもメインでした。

この2つのバランスが良いワームが基本的には『良いトレーラー』と呼ばれることが多い気がします。
正直、ここまででカバーに入っている簡単な魚は攻略できるはず。
こっからはちょっとマニアックな話に。

ここまでの話だと動かない(水を動かさない)トレーラーは釣れないってことになる。もちろんそんなことはない。
良くシャローに居る魚=活性の高い魚と言われていて、それは多くの場合正しいと私も思っています。だからこそ魚に気付いて貰いやすトレーラーが一番だと書きました。
一方で、サイトフィッシングを少しでもやったことがある方なら分かると思いますが、シャローに居ても全く見向きもしない個体も一定数居ます。間違いなくルアーに気付いていて喰わないやつ。カバー打ちにもそんなタイプの魚が一定数居ると思っています。

サイト非サイトに関わらずシャローに上がってきたばかりの魚は比較的騙しやすいはずです。だからこそタイミングが大切。逆に言えば目の前に落ちれば喰うはず。
一方、シャローに上がってきてしばらく経ち危険な目に遭いながらもシャローに留まっているタイプの魚は難易度は高め。夏のバックウォーターの魚とか、春の急深なストラクチャーに浮いてるアイツらです(笑)
このタイプの魚をルアーを完全に確認させて釣るなら水面勝負をするしかありません。ピクピクとかハネモノとか虫とか最近だとスモラバ吊るしとか?かな。頭良い魚をラインの存在消して騙す手法。
一方でこれすら無理なさらに難易度の高い魚をビッグベイトで釣る方法があります(私は認識してるけど難しくてできない)。おそらく日本でも数えるくらいしかできる人は居ないはず。
例えば昨年TOP50の年間優勝争いをした二人。藤田プロのゾーイと三原プロのギルロイドJrなんかはこの代表。

ルアーこそ違うけど、ほとんど同じ魚を攻略している(と思っている)。

一瞬だけ入力値を大きくして魚に口を使わせてしまうタイプの釣り方。こう言うとあぁリアクション(バイト)ね。と思われがちなんですが(確かにその通りなんですが)、リアクション『でも』釣れる魚(ほとんどの場合がこれだと思う)ではなく、それしか手段がない魚。つまりカバー打ちに例えるなら、いくらロングシェイクをしても釣れないタイプの魚です。
そういう魚っていうのがカバー周りにも一定数居ると思っています。
そしてこのタイプの魚は1つめや2つめに出した条件のトレーラーだと釣れる確率がすごく低い。

冬〜春のシャローで見える魚がカバーに入ったりするともろにそのタイプ。

このタイプの魚を攻略するとなると、やはりカバー打ちでも入力値を大きくしてあげるしかない。つまりは早く落とす(動かす)くらいしか手段がない。

早く落とすためにはどうするかといえば、1つめの要素とは全く逆で水の抵抗が少ないトレーラーの出番になる。画像のゲーリーミディアムクローとか年末に長良川で使っていたようなスパイニークロー。

スッと落ちるスパイニークロー。

本来は気付いたら喰っちゃうような魚を狙っていったほうが楽だし、それだけでいけちゃうようなフィールドも沢山あります。
一方で人気フィールドが故に誰かが打ったあとを狙わなきゃならない状況が多々ある湖や、私たちだと広いフィールドでも試合三日目とか、もはや落とすだけで釣れる魚がほぼ居なくて、魚とルアーが出会ってるはずなのに釣果に繋がらない展開の場合は出番となるタイプのトレーラー。
これがもっと極端になるとスティックベイトのテキサスになる。

冒頭で『好きなものを使えば良い』って書いたけれど、これぐらいの感じで使い分けはしています。参考になりましたら幸いです。

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