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  1. タックルの『いろは』

レンジャー518VX 配線引き直し編

金曜日から今日までの三日間、ずっとボートの修理やカスタマイズをしておりました。
そこで本日は土曜日に作業したバスボートの配線の引き直しについて掘り下げてみたいと思います。
ボートオーナーではない方は興味ないかもしれないけれど、昨今の魚探の大型化や高性能化、エレキやパワーポールなんかのボートアクセサリの増加で非常に重要な事なので自分自身の備忘録的に、今後似たような年式のボートを触る人のためにも書いておこうと思います。

今回は諸々の事情で長野で作業。

ちなみにですが三日間連続でボート作業をしていたのですが、金曜日はレンジャーボートのメーターパネル周りの強度確保作業(大型魚探を付けるため)、土曜日は前出のレンジャーボート配線引き直し、日曜日の本日はステーサー(アルミボート)のデッキ修理でした。
そして配線の引き直しに関しましては昨年からオプティマバッテリーをサポートしていただいているGWインターナショナルの黒澤さん、SHOEI電気の鎌倉さん、いつも仲良くしてくれるマスターズプロの伊藤さんに多大なご協力を頂きました。本当にありがとうございました。
さてさて私が乗っているレンジャー518VXを始め、2000~2010年頃に主に当時のポパイさんが輸入していた518、519、520なんかは日本で最も多く存在しているボートだと思います。未だに現役で乗っている方も多いはず。
私の518VXは2004年製なので、すでに約15年が経過しているボートです。
先ほど記したように、近年魚探が大型化&高性能化したり、アクセサリが増えて消費電力が増加していることもありますが、そもそも10年以上前のバスボートはデッドストックでもない限りほぼ全てで電装系が限界を迎えている状態だと思います。

作業前のマイボート。

私のボートも漏れなくそんな状態で、一時しのぎで配線を引き直したり、分岐したりとバッテリーストレージはグチャグチャな状態でした。
今回は大型魚探の消費電力に耐えられるようにするのも目的でしたが、エレキやクランキング用など大電流を流すような配線も見直して引き直すことに。

湿気の多いストレージ内では、エレキ配線は端子も配線も腐食だらけ。

ちなみにですが、私のレンジャーはもちろん。2015年くらいまでのほとんどのバスボートでアクセサリ用(主に魚探用)に引かれている配線は太くて3.5sq程度です。私の配線はおそらく2sq程度のものでした。
ここ2、3年で新艇を購入したのでなければほとんどのバスボートでアクセサリの配線はかなり細いと思っておいてください。
もちろんこのままでも魚探は映ります。テスターを当てると見かけ上はそれなりの電圧が出ているようにも見えます。
ただ電力負荷をかけるとみるみる電圧は下がり、エンジンをかける度に魚探が落ちる。夕方になるとクランキングバッテリーが電圧降下でセルが回らずエンジンが掛けられない。なんてことが頻発している方も少なくないと思います。(私も実際にそうでした)
手は二つしかなくて、一つは劣化していない電圧降下の少ないバッテリーを選ぶこと。もう一つは配線や端子での無駄な抵抗を減らし、消費電力を減らすこと。
どっちかだけでOKということはたぶん無理で、今は10インチ魚探×3枚以上+ライブスコープや360℃なんかの高出力振動子の組み合わせだと、両方やってなんとか一日中ストレスなく釣りができるくらいの感覚だと思います。

魚探配線は全て14sqで統一。

そこでまず今回はバッテリーから魚探を使うコンソール(操縦席)とフロントまでの全ての魚探配線を14sqに引き直し。
それまでは2sq相当(正確にはバスボートはインチ規格なのでちょっとだけ違うと思います)だったのでかなり太くなりました。

コンソールのアクセサリ配線ターミナルも新しいものに。ここからコンソール魚探の電源を取ります。

フロントもコンソールと同一の配線ターミナルを設置。エレキ配線も伝導率が高く安全性の高いアンダーソンコネクタに換装。

これで主に魚探用の配線とターミナルは全て太くて新しいものに。
そしてエレキ用の36V用配線やバッテリー間のジャンパーケーブルは8sqがほとんどでしたが22~38sqの極太配線に全て換装。
ちなみに一般人が普通に鉸めることができるのは8sqか、精々14sqまでだと思います。
当然、専用の圧着機で22sq以上は全て鉸めて貰いました。

作業後のマイボートのバッテリーストレージ。余分な配線が無くなって綺麗!

左舷側、エレキ用バッテリー。

右舷側。奥はアクセサリ用バッテリーで手前はエレキ用。

右舷側は万一、クランキングが回らない時用に赤のアンダーソンコネクタを繋いで並列にするだけでバッテリー二発から一時的に給電できる仕組みも作っていただきました。

大人四人で朝から日没まで作業してギリギリ完成でした。

使用バッテリーは2019年もオプティマバッテリー、イエロートップ。

最後にオプティマ、イエローバッテリー新品を四発積んで完成!(昨年買ったばかりのイエロートップはいきなりアルミ用&予備に・・・笑)
電圧の維持できるバッテリーを使うこと、少しでも無駄な消費電力を使わない配線、端子に換装すること。
私と同じようなボートで同じように大画面&高性能魚探を組んでいる方はほとんどが電力難民になっていると思いますので少しでも参考になればと思います。

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