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  1. タックルの『いろは』

1ピースと2ピースロッドの本当の違い。

今年の一月は何かと釣りに割ける時間も少なく、時間不足ネタ不足もあり更新回数少な目でごめんなさい。
来月以降は徐々に旧来のペースに戻します。
近年、低~中価格帯ロッドの高性能化と同時に、2ピースロッドの多様化もかなり進んだように思います。
一軒家に住んでいて、マイカーでの釣行がほとんどの方には1ピースロッドでじゅうぶんかもしれませんが、
マンション住まいだったり、公共交通機関で釣りに行く方や、セダンなんかに乗っている方には性能差が無いのであれば携行性に優れた2ピースを選択するのは当たり前だと思います。
ただ、2ピースロッドって携行性のみが優れているのか?と言われればそんなことはありません。
今日はそんな2ピースロッドを掘り下げてみたいと思います。

まず前提条件として、私自身が2ピースロッドを持っているかと聞かれますと、現在何機種か所有しています。
加えて、その機種の1ピースモデルも持っているということも加えておきます。
1ピースロッドしかラインナップがないロッドと、2ピースロッドのみラインナップのロッド、両方があるロッド、
と、現在大別すると3タイプのロッドがあるかと思います。
その中で同じシリーズの同じ番手を比べられるのは当然、両方があるロッドです。
多くの方は同じシリーズの1ピースモデルと2ピースモデルは継ぎ目が有るか無いかの違いだけで、他は全く同じと思っているかもしれません。
つまり、1ピースロッドを二つにぶった切って、断面に繋げるような処理をしたロッド=2ピースロッド。と思っている方って意外に多いように思います。
実際にはそれぞれが別々に設計、開発されているものがほとんど(全てと言っても良いくらい)で、同じ番手であっても1ピース、2ピースの両方を作るということは二種類のロッドを作ることと何ら違いはありません。
2ピースロッドはどうしても違う二つのブランクスを繋ぐという特性上、1ピースに比べて若干なりとも曲がりに変化が生じ易いとうのは想像しやすいかと思います。
だからこそ、より1ピースロッドのような綺麗な曲がりをするように努力する。という考えもあるかもしれませんが、逆に言えば、違うものを繋いでいることを逆手にとって1ピースロッドでは出来ないような違いを作ることができる。ともいえます。
私の中では携行性に次ぐ、2ピースロッドのメリットはこの違うものを繋げることができることだと思っています。

私が持っている2ピースロッドの一つ、ゾディアスの166ML(ベイト66ML)です。
この番手は1ピースモデル、2ピースモデルの両方を使い分けていて、昨年TOP50弥栄ダム戦でアベンタRSを使って入賞した際にはこのロッドの2ピースモデルを使用していました。
1ピースモデルである166MLはゾディアスらしいレギュラーファーストアクションで誰でも投げ易く味付けされています。
中小型ルアーに付いているトリプルフックでは問題ありませんが、ワイヤーベイトの太いフックやトリプルフックでも太軸タイプのものには少しパワー不足で巻き合わせをするか、基本的にはワンランクパワーが上の166Mというモデルを使います。
一方の2ピースモデルである166ML-2はティップ周りの硬さ、アクションは166MLと全く同じです。なので同じような感覚のルアーが扱えます。
ただ、ベリーから下(繋ぎ目付近から下)は明らかに166ML-2の方が硬くフッキングやファイトの際には違いが感じられます。キャストやアクションではML、フッキングやファイトはM、そんな感じです。
弥栄ダム戦ではアベンタRSのキャスト精度が欲しいのでMLを使いたかったのですが、太軸フックを指したかったのでMのベリーが欲しく、結果166ML-2をチョイスしました。
また逆に昨年のボートシーバスガイド時にはフッキングが苦手なゲスト様には1ピースモデルである166MLを使って頂くことが多かったです。バットまで綺麗に曲がるお陰で例えフッキングが出来ていなくてもテンションが掛け続け易く、結果的にバラしが減るからです。
2ピース=折れやすい。なんてイメージもあるらしいのですが、急激に曲がりを変化させたいようなロッドの場合は2ピースの方が強度も高くなるはずです。
2ピースロッドのメリットは携行性!なんてだけでは今の時代もったいなさ過ぎるので、フィールドでの用途であえて2ピースロッドをチョイスするなんてのも素敵ですよね。

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