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  1. タックルの『いろは』

ブレニアスBB S70ML

上が2019ブレニアスS70ML、下が2020ブレニアスBB S70ML。

昨年、ブレニアスがフルモデルチェンジし(全5モデル)、その中に前モデルでは無かったS70MLというモデルが追加されました。
浜名湖SPと読んでも過言ではない私、黒田が監修したロッドです。
そして今年、一年遅れでブレニアスBBが追加されその中にもS70MLが加わっております。同じく私が監修しました。
BBというのはシマノの各シリーズのオリジナルの廉価版モデルを指す名称です。ブレニアスの場合はオリジナルよりも約1万円安いシリーズ。

用途は同じ、スペックも同じですが、ブレニアスBB S70MLに関しては芯金の流用などはせずに、1から私がテストし直し、シマノに作り直して貰ったモデルです。
本来、そこまでする価格帯ではないのかもしれませんが、私のお願いを聞いていただくカタチでシマノ社はお付き合いしてくれました。

グリップ長、ガイド位置等は同じ感覚で使えるように統一。

バスフィッシングをやる方には一番分かりやすく言うとオリジナルブレニアスS70MLはエクスプライドで、ブレニアスBB S70MLはゾディアスです。
中高弾性カーボンを使いシャープな使用感のオリジナル、中弾性カーボンを使いパワフルな使用感のBBと思って下さい。

ガイドは基本一緒。KLHやKM、ティップ部はKの組み合わせ。素材はオリジナルがステンSIC、BBはステンアルコナイト。

シリーズ、スペックは同じなので基本同じ用途に使えます。
ただ、オリジナルがBBよりも価格、性能共に全て上かと言えばそうとは限りません。異素材で同じように使えるように作り直しましたが、それでもそれぞれの素材感に合った使用方法がそれぞれあります。
つまりは安いBB S70MLの方が優れている部分もあるということです。

昨年、こんな感じのコスメのロッドは全てブレニアスBB S70MLの試作たち。

まずはライズウォークを始めとした水面系の釣りを行うならオリジナル一択です。(もちろんどちらがと聞かれればですかららね)
特に高速アクションを繰り返すライズウォークでは軽量感のあるオリジナルS70MLは最高に適しています。おそらく数年はこれ以上のものは作り出せないと自負しています。
二つのロッドの自重差は5g足らずですが(オリジナル98g、BB102g)、この僅かな差とブランクスのシャープ差が連続アクションによる疲労感に直結します。

では何がBBの方が優れているかと聞かれれば、それは適合ウェイトの幅広さと、ボトムノックのし易さです。
上記したようにオリジナルはシャープ感が高いのですが、スペック上は同ウェイトの適合ウェイトになっていても10gを超えたルアー辺りから(背負えるけど)竿負けしている感覚になります。14g前後のメタルバイブなんかは顕著。
一方、BBは粘り強いブランクスなので14gを平気で背負えます。『硬いってこと?』と思うかもしれませんが、硬さ曲がりはほとんど同じでも安心感があるのがBBのS70MLです。

シャッドのボトムノックにもBBが向いてます。

シャッドや小型クランクのボトムノックもBBが向いています。
シャッドの場合はルアー重量は5〜7gと軽量ですが、ボトムノック時は石や岩へのスタック感が追加されるので負荷はルアーの引き抵抗+αとなります。
加えてシャッドのボトムノックならロッド操作はほとんど無いので多少重量が重たくても全く苦になりません。

なので私の場合は最近、両方をボートに乗せて水面はオリジナルのS70ML、シャッドはBBのS70MLを組んでいます。
もちろん今日書いた内容は『比べれば』といったお話で、オリジナルでシャッドやメタルバイブも投げられるし、BBで水面もできます。
ただ、オリジナルの廉価版としてだけ捉えられるのは努力して作り直したので残念なので(笑)補足をさせて頂きました。
皆さんも素敵なブリームライフを!!

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