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  1. タックルの『いろは』

VSSとECS

今日は過去に無いくらい業界人しか喜ばないネタです(笑)釣り道具マニアの方以外はスルーして下さい。
最近、熱心に告知しているnada.からリリースするベイトシーバスロッド。
もちろんブランクスという意味でのロッドにも拘りましたが、ベイトシーバスロッドに限らず、もっと言えばソルトロッドに限らずグリップ周りにも強い拘りがあります。
その中でも特にリールシートは、釣行時最も長時間触れる場所であり、一番大切な部分の一つ。
僕の場合スピニングではVSS、ベイトではECS以外基本使いたくありません。正確にはスピニングは86ft以上のロッドであればIPS(VSSの親みたいなシート)でも良いけど(VSSに比べて少し太く安定する)、いつ廃盤になるのかヒヤヒヤなので使う気になれません。
VSSもECSも握り方にかなり自由度があるリールシートで、僕の場合フォーフィンガー(リールフット、ベイトの場合はトリガーより穂先側に全指を廻して握る方法)を多用することもこの二つが好きな理由です。ちなみにフォーフィンガーは最もロッドを繊細に動かせる握り方だと思っています。
同じリールシートでも16と17mmで多少違いはあるけれど、この二つはその違和感も非常に少ないリールシートだと思います。
話を戻して。以上の理由からnada.のロッドにはスピニングはVSS、ベイトはECSのみを使っています。スピニングのVSSに関してはアップロック(下からネジを締めてリールを固定する)のみです。
今後、ラインナップが増えたとしてもここだけは全機種変わらずいく予定で、製品化は随分先か、もしくはプロトだけで終わる可能性さえあるサンプルも全く同じリールシートで作成しています。
理由は釣り物が変わったり、ロッドスペックが変わるだけで肝心な握る部分(リールシート)がコロコロ変わるのは非常に馴染みにくいため。
もちろん釣り物によって必要とされる要素が違うって考え方も分かるけど、それはリールシート以外の部分(フォアグリップ長だったり、ストレートセパレートだったり、重心バランスだったり)で調整可能なものだと思っています。現にnada.のメバルロッド、チヌロッドはアングラーによってはブランクスに指を当てて使う可能性を考えフォアグリップを異常に短く設計しています。
このVSS、ECSに関してはブラックバスロッドやボートシーバスロッドに関しても同じで、一部のオリジナルリールシートを作れる数社を除き、僕が以前監修させて頂いたモデルや度々登場するようなお気に入りロッドは漏れ無くスピニングはVSSアップロック、ベイトはECSです。
そして色々な意味で凄いのはECSは15年以上前に、VSSはIPSベースという考えでいけば20年以上前に原型があったリールシートであるということ。
もちろんそれだけ完成度の高いリールシートってことだけど、同時にそこから進歩してないとも言えるわけで・・・そりゃオリジナルリールシートを作るメーカーが増えるはず。
ってことで、nada.の販売本数ではオリジナルリールシートを作れるのは未来永劫不可能に近い話ですが、でも今現在一番作ってみたいのはリールシートってお話しでした(笑)
このままだとそのうちECS廃盤って日も遠くないんじゃないかって、先日FB上でとある国内ロッド開発者四天王の二人(MさんとIさん 笑)が交わしてるやりとりを見て思った次第です(笑)

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