今シーズン、何年振りかな?私が監修したり、開発に携わったルアーがリリースされます。
ジャンルはチヌ用ペンシル。
今回チヌ用ペンシルを作るにあたり一年半でチヌトップ合計1814バイト、412匹という数の魚(もちろんガイドゲストさんのものを含みます)の反応を元に完成しました。
チヌトップ用ルアーを開発するのはこれで三度目。
そして新しいメソッドが生まれない限り、しばらくチヌトップ用ルアーを開発することはないと思います。
理由は自分が創り出した4種類で全ての状況に対応できるから。
ポッピングダック製作時のブログにも書いていますが、浜名湖といえばチヌトップと思われがちですが、2000年代後半に最初RAポッパー(ジャクソン)で火を吹いたチヌトップの釣りも、2010年代に入り一気に釣れなくなりました。やる人も激減し、ルアーが出されることも、ルアーが売れることも少なくなった何年かがありました。
それまでフラットダダ流しだったチヌトップの釣りが、スポットやストラクチャー周りで使われ出して狙って魚をバイトさせられるようになったのが2013〜2014年頃。
当時、それに気付いて在籍していたメガバスからポッピングダックを開発し、2015年リリースしました。
未だにこのルアーが王道ポッパーの終点だと思っています。
ポッパーの終点ポッピングダックと、チヌトップとして試行錯誤をしたスイッシャー、セッターがあればとりあえず釣るためであれば他は要らない。と思っていたのが2017年夏。
その2017年夏終盤。チヌトップもそろそろ終わる9月も後半。
釣具問屋府中屋さんのHさんに予々、『一度ガイドをお願いしたい』というお話をされていたので『終盤で数は出ないと思いますがいかがですか?』というお話しになりチヌトップガイドをさせて頂いた日がありました。
案の定、朝一数発出て1.2匹はキャッチした記憶がありますが大して釣れない日でした。反応薄く時刻はお昼前。『やっぱりシーズン終盤でしたね』そんな話をHさんともしていました。
『最後の一時間』ということでマリーナ近くのスポットで半分時間つぶしをすることに。
Hさんは朝からポッパーを投げ続けてくれていて、私は何の気なしに使ったこともないペンシルに結び変えました。
もったいぶってもしょうがないので結論から書くと、結び変えたルアーはチヌペンFW(スミス)で最後の一時間ほぼ入れ食いでした。最後はお互いが一つしかないルアーを譲り合うくらいに(笑)
このスミスのチヌペン。もちろん偶然持っていた訳ではありません。
ガマカツ&サンラインテスターの小野田賢一さん(オノケンさん)が以前から釣れると仰っていて、半信半疑で一つだけ買ったルアー。
ただオノケンさんはスミスさんから提供を受けているのも知っていたので『リップサービスなんじゃないの?』と穿った見方をしていて、この日のこの瞬間まで投げることなくBOXの肥やしになっていたルアーでした。
そんなこんなで、忘れもしないこの日。乗ってくれていたゲストさんが府中屋のHさんだったこともあって、この日のうちに来年(2018年)府中屋でオリカラ(1091カラーね)をチヌペンでやるから一部監修してくれないかというお話しになり、昨年一瞬で完売したチヌペンFWに私の監修した1091カラーが加わることになりました。
と同時に昨年、多くのゲストさまに沢山の魚を連れて来てくれました。
1091カラーの計画が進むと同時にもちろん私のことなのでチヌペンを超えるルアーを作りたくなります(笑)
2017年当時、私が自由に自作できる環境がnada.ブランドでしか無く、2017年から試作を重ねることに。
昨年夏のブログなんかを見ると度々、この太短い歪な形のペンシルが登場します(笑)
必死にフッキング率をテストしていました。
水泡に関しては私が95パーセントまで見ていました。最後色々とありましたが、nada.荒牧くんと相談して外見やカラーはメガバスさんに一任することに。私の手を離れたのは完全にアクションと飛距離に満足したからです。
そしてそんな水泡が70パーセントくらいの完成度だった2018年初夏にもう一つ『なんでこのタイミング?』って事件が起きます(笑)
水泡とかチヌペンとか全く関係ないところから、浜名湖でテストしたいチヌルアーがあるので付き合って欲しいと言われシマノルアー開発から見せられたのは、まさかのポッパーペンシル(汗)
ただオーストラリア用に開発している(オーストラリアはブリームゲームが超盛ん)とのことで、当初は私が浜名湖で必要としているのとは違うコンセプト、カタチでした。
ただ幸か不幸か、この段階で私はパブロシャッドを浜名湖で結構多用&売り上げていて、同時にチヌペン(系のアクション)がどれだけチヌに効果的かを目の前で見て頂いたこともあって、テスト後日に『良かったら黒田さんやらない?』というお話しになることに。
当時、水泡の開発でなかなか悩んでいたのも事実で。
チヌペンから飛行姿勢(飛距離)とフッキング率の両方を改善させようと作り込んでいけばいくほど、どちらかを改善するとどちらかが悪化するサイクルを繰り返していました。
で、最終的にチヌペンって凄いは。トータルで超えるのは無理。と結論に至った訳です(笑)
そこで水泡(この当時の名前はデブチンだった)には飛距離を、ライズウォークにはフッキング率を重視して作り込むことに。
シマノから一番最初に渡されたプロトは恐ろしく(私の使い方では)使い難く(汗)、数度の手直しでかなり良いアクションに。
フッキング重視なので細身で低浮力。どうしても軽くなるけどその分フッキング率は著しく良くなる。
チヌペンを飛距離、フッキング率共に90点とするならば、ライズウォークは飛距離85点、フッキング率は100点。水泡は飛距離95点に、フッキング率は85点くらい。
オールマイティなチヌペンに、飛距離重視な水泡、フッキング重視なライズウォークと使い分けて頂ければと思います。
沢山書いたけど、使ってみてもらうのが一番です(^^)